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歯科コラム

東京、品川区の歯科医院「山手歯科クリニック」歯科コラム

インプラント治療にメンテナンスは必要?歯科医院や自宅でのメンテナンス方法を紹介

歯の模型に向かって半円状に置かれている歯科治療器具

 

インプラント治療は、失った歯を補うための歯科治療として、入れ歯やブリッジなどと比較して自然な仕上がりになることから人気の高い治療法です。自分で着脱する必要がないため、手間がかからない点も人気の理由のひとつでしょう。

 

しかし、インプラント治療は入れたら終わりの治療ではなく、長く使い続けるためには医師と協力してメンテナンスを行う必要があります。

 

今回は、インプラントのメンテナンスについて解説します。歯科医院で行うメンテナンスと、自宅で行うケアについてくわしく解説するので、インプラントを検討している方はぜひ参考にしてください。

 

インプラント治療に
メンテナンスは必要?

 

インプラント治療を受ける方のなかには、治療が完了すれば通院の必要はないと考えているケースが少なくありません。しかし、インプラントも天然歯と同様に、良好な状態を保つためには定期的なメンテナンスが必要不可欠です。メンテナンスを怠るとインプラントが脱落してしまうケースもあるので、しっかり行いましょう。

 

また、インプラント治療は、一般的に10年以上の寿命があるといわれていますが、適切なメンテナンスを行うことによって、さらに長持ちさせることも可能です。

 

インプラントを長く使い続けるためには、医師の指示を守りながら自宅でケアを行い、数ヶ月に一度は歯科医院で状態を確認してもらうことが大切です。

 

歯科医院で行う
インプラントのメンテナンス

歯のレントゲン

 

インプラント治療を受けたあと、順調に機能していたとしても、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。自分では判断できない歯茎や骨の状態、磨き残しがある部分などをチェックすることで、インプラントの寿命を延ばすことにつながります。

 

歯科医院で行われるインプラントのメンテナンスでは、以下のような項目を中心に行います。

 

  • 口の状態の確認
  • 顎の骨や歯根の状態の確認
  • クリーニング
  • 歯石の除去
  • 歯磨き指導

 

では、メンテナンスの内容について、それぞれくわしく解説していきます。

 

①口の状態をチェックする

インプラントを長持ちさせるためには、インプラントを埋入した部分だけでなく、お口全体の状態が良好であることが重要です。残っている歯に虫歯や歯周病があると、インプラントを支えている骨に悪影響をおよぼしてしまう可能性があります。

 

また、口内全体を清潔な状態に保てるよう、他の噛み合わせの高さに問題はないか、詰め物が劣化していないかなどの確認も行います。

 

②レントゲン検査を行う

インプラント治療は、人工歯根を顎の骨のなかに埋め込む治療です。そのため、骨の状態や結合に問題がないか確認する必要があります。また、残っている歯もできるだけ長く残すために、歯根の状態を確認することもあります。こうした部分は、肉眼では確認できないため、レントゲンによって検査をしていきます。必要に応じてCT撮影もあるでしょう。

 

③クリーニング(PMTC)でバイオフィルムを除去する

歯科衛生士による歯のクリーニングの様子

 

日ごろから丁寧なケアを心がけていても、歯科医院で用いるような専用の器具や薬剤なしでは落としきれない汚れがあります。歯の表面についたバイオフィルムには1兆を超える細菌が付着しており、虫歯や歯周病の原因となります。

 

付着している部分や磨き残しのある箇所は、歯科医院で取り除くようにしましょう。とくに汚れがたまっている箇所は、日ごろから意識して磨くことが大切です。

 

④歯石を除去する

どうしても歯ブラシが届きにくい箇所には磨き残しがでてしまいます。汚れが蓄積されて歯石がついてしまうこともあるので、定期的に歯科医院でしっかり除去することが大切です。

 

歯石は放置してしまうと、歯を支えている顎の骨を溶かしてしまうため、インプラントが脱落してしまう可能性もあります。歯石を作らないようにするのがベストですが、自宅で完璧にケアするのは難しいので、医院へ任せるようにしましょう。

 

⑤歯磨きの指導を受ける

歯科医院での定期的なメンテナンスだけではなく、日ごろから丁寧なブラッシングを心がける必要があります。歯磨きの方法には、一人ひとりのクセがでてしまうため、正しい持ち方や磨き方の指導を受けて、磨き残しの少ない口内環境を保てるようにしましょう。

 

また、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシ、デンタルリンスなどの使い方の指導もあります。

 

自宅で行うインプラントのメンテナンス

歯磨きをする女性

 

歯科医院で医師と連携を取りながらメンテナンスを受けるのも大切ですが、自宅で行うセルフケアを怠っていると、せっかくのメンテナンスも意味のないものになってしまいます。清潔な口内環境を維持するためには、セルフケアを生活習慣のなかに取り入れることが大切です。

 

自宅で行うインプラントのメンテナンスは、以下のポイントを意識しましょう。

 

    • 丁寧なブラッシング
    • デンタルフロスの活用
    • デンタルリンスで仕上げ磨き

 

では、それぞれくわしく解説します。難しい内容ではないので、積極的に取り入れていきましょう。

 

①丁寧なブラッシングを行う

自宅で行うメンテナンスとして、基本となるのは毎日の丁寧なブラッシングです。インプラントの人工歯を傷付けないように柔らかいタイプの歯ブラシを使用し、歯を1本1本丁寧に磨くことを意識します。

 

歯ブラシをグーの手で持ってしまうと一気にゴシゴシと磨きたくなるので、えんぴつ持ちで小刻みに磨くようにしましょう。磨きにくい奥歯には、タフトブラシを併用すると磨き残しが少なくなります。

 

②フロスで歯の隙間の汚れを落とす

歯磨きだけでは落としきれない歯の隙間には、デンタルフロスを活用しましょう。歯間ブラシを使うほど歯に隙間がない方は、デンタルフロスを使用します。

 

デンタルフロスには、指巻きタイプと取っ手付きタイプがあり、これまでデンタルフロスを使う習慣がなかった人は、取って付きタイプから使用してみるとよいでしょう。歯磨きとセットで行う習慣を付けると、より清潔な口内を保てるようになります。

 

③デンタルリンスで歯周病を防ぐ

デンタルリンスとは、マウスウォッシュのような液体歯磨きのことをいいます。マウスウォッシュは口をゆすいで吐き出す洗口液ですが、デンタルリンスは口をゆすいだあとに、軽いブラッシングが必要なため、使い方や目的が少し異なります。

 

毎日の歯磨きを終え、デンタルリンスで仕上げ磨きを行うことで、有効成分が歯茎の隙間に入り、歯周病を防ぐ効果が期待できるでしょう。

 

まとめ

 

インプラントのメンテナンスについて解説しました。歯科医院で行うメンテナンスと、自宅で行うセルフケアも紹介しましたが、どちらか一方が欠けてしまうと、インプラント周辺に歯石や磨き残しがたまって、細菌感染を引き起こしてしまう可能性が高まります。きちんと機能するインプラントを長く保つためにも、しっかりメンテナンスを続けるようにしましょう。

 

山手歯科クリニックでは、25年以上の実績と最新の技術で、安全かつ最善のインプラント治療を提供しています。インプラントだけでなく、虫歯や歯周病の治療も行う「総合クリニック」として、患者さまの口内の健康をサポートしているため、インプラント治療を検討している方、メンテナンスについてお悩みがある方は、お気軽に山手歯科クリニックへご相談くださいませ。

 

監修:理事長/齋藤和重

インプラント治療にかかる費用相場|ブリッジ・入れ歯との比較や安く抑えるコツも紹介

電卓と歯の模型

 

失ってしまった部分の歯を補うための治療には、一般的な入れ歯治療の他にもブリッジやインプラント治療があります。見た目や機能性では、インプラント治療が非常に優れているため、検討している方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、インプラント治療は保険が適用されない自由診療です。医院によって費用に差が出てしまうため「インプラント治療の相場がわからない」と感じることもあるでしょう。

 

今回は、インプラント治療にかかる費用について解説します。ブリッジ・入れ歯との比較や費用を安く抑えるコツもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

インプラント治療にかかる費用相場

 

インプラント治療にかかる費用は、1本でだいたい30~60万円です。ただし、インプラント治療前に骨の厚みや量を増やす処置を行う場合は、追加で費用が発生します。骨の状態が良好であれば、増骨手術は必要ありません。

 

また、使用するインプラントメーカーや、医院の方針、地域によっても費用が異なるでしょう。治療を受ける前に、費用の内訳などをしっかり確認しておくと安心です。

 

インプラントとはどんな治療法?

歯科におけるインプラントとは、何らかの理由で歯を失ってしまった部分に、人工歯根(インプラント体)を埋入して土台を作り、その上にセラミックなどで作製した人工歯を取り付ける歯科治療のことです。インプラント治療は、局所麻酔下で歯茎を切開し、顎の骨に穴を開けてインプラント体を埋入する手術が必要です。

 

そのため、基礎疾患があったり骨の状態が悪かったりすると、インプラント治療を受けられないケースもあります。治療を受ける際は、全身の健康にも配慮して、医師とよく相談してから検討するようにしましょう。

 

インプラント以外の治療法との
費用の比較

 

失った歯を補う治療は、インプラントだけではありません。保険が適用される入れ歯やブリッジは、治療期間や費用の面で負担が少ないため、多くの方が選択する治療でしょう。

 

ここでは、入れ歯やブリッジの治療について解説します。インプラントとの費用も比較もするので、治療方法に迷っている方はぜひ参考にしてください。

 

入れ歯治療の費用相場

入れ歯

 

入れ歯治療は、プラスチック製の人工歯をワイヤーなどで隣の歯にかけて歯を補う歯科治療です。プラスチックのため強度を保つための厚みが出やすく、違和感を覚えるなどの不便を感じることがあります。また、固定式で独立した治療が可能なインプラントに比べると、咀嚼能力に劣るデメリットがあるでしょう。

 

入れ歯治療にかかる費用は、保険適用だと1歯3,000円ほどで作製できます。本数や形状によって費用が増えていきますが、大きな負担になることは少ないでしょう。強度や審美性に優れる自由診療で作製した場合は、医院にもよりますが30万円以上かかるでしょう。

 

ブリッジ治療の費用相場

ブリッジ治療は、失われた歯の両隣を削って土台にし、橋渡しのような形で被せ物を装着する治療方法です。インプラント治療とは異なり、両隣の健康な歯を犠牲にして被せ物を装着するため、歯の寿命を短くしてしまうデメリットがあります。

 

ブリッジ治療にかかる費用は、保険適用で1歯1~2万円ほどです。審美性に優れる自由診療で作製する場合は、医院にもよりますが30万円ほどかかるでしょう。本数や使用する材料によっても費用が異なるため、最終的な金額は医院へ確認してみましょう。

 

インプラント治療にかかる費用を
安く抑えるコツ

電卓とお金やペンや子豚の模型

 

インプラントにかかる費用を少しでも安く抑えたいと考える方は少なくないでしょう。決して安いとはいえないため、負担を少なくしたいと考えるのも無理はありません。

 

ここでは、インプラント治療にかかる費用を安く抑えるコツを紹介します。条件が満たされればお得に治療を受けられる方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

①医療費控除を活用する

医療費控除とは、確定申告をすることで支払った税金の一部が還付される制度です。一年間に支払った医療費が10万円(総所得が200万円未満の場合、総所得の5%)を超える方が対象で、生計をともにしている家族の分も合算して申告できます。

 

また、医療費控除では、実際に治療費として支払った費用の他にも、通院にかかった交通費や薬代も含まれます。領収書が出ないものは、忘れないように金額や日付けなどをメモして保管しておきましょう。

 

医療費控除で還付される金額は、以下の計算式で算出します。

 

◇医療費控除額
支払った医療費の合計額-保険金などで補填される金額-※10万円=医療費控除額
※総所得が200万未満の場合は、総所得の5%
(医療費控除額は200万円まで、マイナスになる場合は申告できません)

 

◇最終的に還付される金額
医療費控除額-所得税率※=還付額
(※所得税率は国税庁のホームページで確認できます)

 

医療費控除額がそのまま還付されるわけではなく、所得税率をかけて算出した金額が還付されます。申告する方の所得税率が高いほど還付される金額が大きくなるので、家族のなかでもっとも所得が多い方が申告をするとお得に受け取れます。

 

➁治療本数を少なくする

インプラント治療は、1本増えるごとに治療費が高額になってしまいます。インプラントを埋入する本数が多ければ多いほど治療費がかさんでしまうので、インプラント治療を受ける本数を減らすことも、費用を抑えられる一つの方法です。

例えば、「オールオン4」という治療法では、4本のインプラントで歯を支えることができるので、インプラントの本数を減らすことができます。またインプラントを固定源に利用して入れ歯を装着する「インプラントオーバーデンチャー」も安価な治療が可能です。

 

【注意】格安インプラントにはリスクがある

胸の前で×をする女性

 

インプラント治療の治療費を抑えるコツに、格安インプラントを受ける方法もありますが、あまり得策とはいえません。なぜなら、格安インプラントは手術が行われる診療室の環境が劣悪であったり、使用するインプラントメーカーが安価なものであったりと、のちにトラブルが発生する可能性があるからです。

 

ただし、費用が安いからといって治療の質が必ず劣るわけではなく、高額であるほど高品質な治療が受けられるわけでもありません。それぞれの医院が設定している価格や使用しているインプラントメーカー、施設の充実さなどを考慮して、納得できる医院で治療を受けるようにしましょう。

 

インプラント治療にかかる費用は
保険適用できる?

 

インプラント治療は、基本的には保険が適用されない自由診療です。そのため、治療にかかる費用は全額負担する必要があります。

 

ただし、先天的な骨格の異常や、他の疾患で顎を大きく切除した場合などは健康保険が適用されるケースもあります。適用にはそれぞれ条件があるため、くわしい内容は歯科医院へ相談してみましょう。

 

まとめ

インプラント治療の費用相場や、安く抑えるコツについて解説しました。インプラント治療は、費用が高額になりがちで手術もともなうため、気軽に受けられる治療とはいえないでしょう。

 

しかし、少しのコツを抑えることで、お得に治療を受けられることもあります。インプラント治療を検討している方は、まずは歯科医院でカウンセリングを受けてみましょう。

 

山手歯科クリニックでは、25年以上の実績と最新の技術で、安全かつ最善のインプラント治療を提供しています。インプラントだけでなく、虫歯や歯周病の治療も行う「総合クリニック」として、患者さまのお口の健康をサポートしているため、お口のトラブルでお悩みの方は、お気軽に山手歯科クリニックへご相談くださいませ。

 

監修:理事長/齋藤和重

インプラント治療で保険適用される?条件は?安く抑える方法や費用相場を解説します

黄色いガマ口のお財布を手に持つ様子

 

歯を失ってしまうと食事や見た目に問題が発生するため、はやく治療を受けたいと感じる方も少なくありません。さまざまな治療があるなかで、審美面・機能面に優れているインプラント治療を検討する方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、インプラント治療はよいと聞く反面「高い」「保険が効かない」と費用面に関する不安を抱える方がほとんどです。

 

そこで今回は、インプラント治療の費用について解説します。気になる保険適用の条件や、少しでも安く抑える方法もあわせて解説するので、インプラント治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

インプラント治療で保険適用される?

 

失った歯を補うためのインプラント治療は、原則健康保険が適用されません。そのため、治療費の全額負担になります。ただし、国が定めている公的医療制度に当てはまれば、健康保険が適用されるので負担額を3割に軽減できます。

 

そもそも保険診療とは?

そもそも保険診療とは、何らかの公的医療保険に加入していれば、国が定める疾患は少ない負担で治療を受けられる仕組みのことです。歯科では虫歯や歯周病の治療、入れ歯の作成などが保険診療で受けられ、インプラント治療や矯正治療などは適用外の自由診療です。

 

ただし、保険診療では使用できる材料や治療の範囲が限られており、より高度な治療や最新の技術を用いた治療は、健康保険が適用されないケースがあります。治療費の一部を国が負担する代わりに、治療範囲は選択できないようになっています。

 

インプラント治療で保険適用される条件

歯の模型と○×の札

 

インプラント治療では、一部の症例が健康保険の適用となります。しかし、健康保険を適用させて治療を受けるには、国が指定した条件を満たす必要があり、治療が終わってからだと適用されないケースがあるため注意しましょう。

 

ここでは、健康保険が適用される条件と、適用になる病院について解説します。

 

保険適用の条件

インプラント治療で健康保険が適用されるには、以下の条件を満たす必要があります。

 

    • 腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気で顎の骨を切り取った
    • 第三者によって起こった事故などで顎骨を広く失った
    • 生まれつき顎骨の3分の1以上が欠損している、形成不全である

 

自分がケアを怠ったことが理由の虫歯や歯周病による欠損では健康保険が適用されません。保険適用になるかどうかの判断は、医師の診断に任せるようにしましょう。

 

一般歯科では診断のための機材がそろっていないことも考えられるので、初診で訪れる際は「保険適用のインプラント治療が可能か診断してほしい」と伝えておくとスムーズに進むでしょう。

 

保険適用になる病院

病院のベッド

 

インプラント治療を保険適用されるには、上記で解説した条件を満たしたうえで、さらに以下の条件を満たす医療機関で治療を受ける必要があります。

 

  • 20床以上の入院用ベッドがある
  • インプラント治療の経験が3年以上、または歯科・口腔外科で5年以上の経験がある常勤歯科医師が2名以上いる
  • 当直体制が整備されている
  • 医薬品や医療機器を安全に使用できる体制が整っている

 

これらの条件を満たす病院は、ほとんどのケースが大学病院などの設備が整っている規模の大きい医院です。一般歯科でインプラント治療を受けてしまうと、健康保険の適用外となってしまうので注意しましょう。治療を開始する前に、保険適用させることを医院に伝えておくと安心です。

 

インプラント治療で
保険が適用されない場合

 

インプラント治療で保険が適用されるのは、避けられない先天的な疾患や、他の疾患が原因でやむを得ず顎を切除した場合などです。以下のような場合では、保険が適用されないので注意しましょう。

 

  • 虫歯や歯周病が原因で歯を失った
  • 加齢にともなって骨が吸収され、歯が脱落した
  • 見た目や機能の改善を目的とするもの

 

インプラント治療の保険適用は、一般的な症例では適用されず「差し歯が抜けたから今度はインプラントにしたい」などの自己都合は認められません。

 

ただし、交通事故などで歯を失った場合、保険が適用されるのか、されないのか判断が難しいケースがあるため、治療を受ける前に必ず医師の診断を仰ぐようにしましょう。必要に応じてセカンドオピニオンを利用する方法のもよいでしょう。

 

インプラント治療にかかる費用の相場

 

インプラント治療にかかる費用は、30~60万円ほどです。ただし、使用するインプラント体や、顎の骨を増やす処置などの有無によって、費用に大きな差がでることもあります。最終的な費用について、しっかり確認しておきましょう。健康保険が適用される場合は、医療費の3割負担に抑えられます。

 

インプラント治療費を安くする方法

電卓とOKのポーズ

 

保険が適用されない場合のインプラント治療は高額で、経済面がネックになり治療を躊躇している方もいるでしょう。しかし、インプラント治療は少しのコツを押さえると、費用が安くなるケースがあります。

 

ここでは、インプラント治療の費用を安くする2つの方法を解説します。難しい内容ではないので、当てはまるものがある方は、ぜひ活用してください。

 

①医療費控除を活用する

インプラント治療は、審美的な改善を目的としない治療の場合、医療費控除の対象です。医療費控除とは、一年間に支払った医療費が10万円(総所得が200万未満の場合は、総所得の5%)を超える場合、確定申告をすると支払った税金の一部が還付される制度です。支払った治療費によっては、数万~数十万円の還付が受けられるので、対象の方は申告しましょう。

 

◇医療費控除額の算出方法
支払った医療費の合計額-保険金などで補填される金額-※10万円=医療費控除額
※総所得が200万未満の場合は、総所得の5%
(医療費控除額は200万円まで。マイナスになる場合は申告できません)

 

◇還付額の算出方法
医療費控除額×所得税率=還付額
(所得税率は国税庁のホームページで確認できます)

 

支払った医療費の合計額には、生計をともにしている家族の医療費や、通院にかかった交通費もあわせられます。領収書がなくても申告できるので、メモなどに細かい記録を残しておきましょう。また、家族のなかでもっとも所得が多い方が申告すると、還付される金額が大きくなるのでお得に受け取れます。

 

➁インプラント本数が少ない治療法を検討する

インプラント治療は、本数が増えてしまうとその分費用も高額になってしまいます。失った部分のすべてをインプラント治療で補うのではなく、インプラント本数が少ない治療法を選択すると費用を抑えられるでしょう。

失った部分の一部をインプラント治療にし、残りは別の方法で歯を補えるか医師へ相談してみましょう。

 

また、4本のインプラントで歯を支えることができる「オールオン4」や、2~3本のインプラント固定源に入れ歯を装着する「インプラントオーバーデンチャー」は、そのインプラント本数が少なくできる代表的な治療法です。治療を検討できるか相談してみましょう。

 

格安インプラントには注意が必要

 

インプラント治療の費用を抑えるために、格安インプラントを提供している医院で治療を受ける方法もあります。格安インプラント治療を受け、さらに医療費控除などを併用させると、かなりお得に治療が受けられるでしょう。

 

しかし、格安のインプラント治療は、設備が整っていない環境で治療を受けないといけなかったり、使用するインプラント体が安価なものであったりと、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。費用を抑えている分、治療の質には期待できないこともあるでしょう。

 

まとめ

 

インプラントの費用や保険適用、安く抑える方法について解説しました。残念ながらインプラント治療で健康保険が適用されるケースはまれですが、さまざまな制度の利用によって、お得に治療を受けられるケースもたくさんあります。費用だけで医院を決めてしまわず、上質な治療を適正価格で提供している医院を選びましょう。

 

山手歯科クリニックでは、25年以上の実績と最新の技術で、安全かつ最善のインプラント治療を提供しています。インプラントだけでなく、虫歯や歯周病の治療も行う「総合クリニック」として、患者さまのお口の健康をサポートしているため、口内のトラブルでお悩みの方は、お気軽に山手歯科クリニックへご相談くださいませ。

 

監修:理事長/齋藤和重

症例紹介3:インプラント治療 (30代女性)

 

本日は「インプラント治療」を行われた患者さまのビフォーアフターをご紹介します。

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【治療名】
インプラント治療

【患者情報】
30代女性

【執刀医】
Dr.齋藤

【治療内容】
右下欠損部のインプラント治療

【治療期間】
4回 (2時間)

【費用】
手術準備費:¥33,000
インプラント:¥275,000
チタンアバットメント:¥55,000
ジルコニアクラウン:¥187,000
——
合計:¥550,000(税込)

【リスク】
インプラント手術後に、疼痛や腫れる場合があります。

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ご自身の歯でお悩みを抱えている方、お気軽にご相談下さい☺
※当院では患者様に安心して治療をお受けいただくために、感染対策を徹底しております。

 

東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園)

インプラントとブリッジはどっちが良い?入れ歯との違いやメリット・注意点を解説

ネジ

 

失った歯を補う治療法には、インプラント・ブリッジ・入れ歯の3つの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットの比較も大切ですが、口のなかの状態によっては選択した方法が合わない可能性もあるため注意が必要です。

 

とくにインプラントとブリッジは、入れ歯よりも見た目や歯としての機能を違和感なく復元できるため、どちらを選択すべきか迷う方もいらっしゃるでしょう。本記事ではインプラントとブリッジの違いをメインに解説していくので、どちらが良いかを判断したい方はぜひ参考にしてみてください。

 

インプラントとブリッジは
どっちが良い?

疑問を持つ女性

 

はじめに、インプラントとブリッジの治療を比較した以下の表をご覧ください。

 

  インプラント ブリッジ
審美性 天然歯に近い仕上がり 保険適用外の場合はインプラント同様
違和感 なし 少ない
咀嚼力 天然歯とほとんど変わらない 支えの歯の状態にもよるが、天然歯の6割程度は回復する
費用 30万円~60万円 保険適用外の場合は30万円程度
期間 最短でも数ヶ月 約2週間~3週間
外科手術 あり なし
周りの歯への負担 なし あり
(土台となる歯に負担がかかる)
10年残存率 90%以上 50%~70%

 

以下でくわしく解説していきます。

 

インプラントとは失った歯の骨にチタン製の人工歯根を埋め、独立した1本の歯を作る治療法です。

 

インプラント
審美性 天然歯に近い仕上がり
違和感 なし
咀嚼力 天然歯とほとんど変わらない
費用 30万円~60万円
期間 最短でも数ヶ月
外科手術 あり
周りの歯への負担 なし
10年残存率 90%以上

 

外科的な手術が必要ですが、虫歯の治療時と同じ局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。また恐怖心や不安感が強い方には、リラックスした状態で施術が受けられる笑気麻酔を併用することもあります。

 

インプラントのメリット

 

インプラントの最大のメリットは、健康な周りの歯を削らない・負担をかけないといった点です。一部の治療法を除いて1本の独立した歯として作れるため、噛み合わせの圧が均等にかかり他の治療法よりも長持ちする可能性が高くなります。

 

そして天然歯やブリッジと違い、インプラントは虫歯の心配をする必要がありません。フロスなどで歯間の清掃もしやすく、天然歯と同様のセルフケアが可能です。

 

インプラントの注意点

 

インプラントが虫歯にならないことをメリットにあげましたが、歯周病の感染リスクはあるため注意しましょう。歯周病に感染すると、インプラントを支えている骨が減り脱落の原因につながります。

 

予防するには口内を清潔に保つことが重要です。そのためセルフケアをしっかりと行うだけでなく、歯医者で定期的なメインテナンスやクリーニングをしてもらいましょう。

 

ブリッジとは?

 

ブリッジとは失った歯の両隣の歯を土台として使い、橋をかけるようにつながった被せ物を入れて欠損部を補う治療法です。

 

ブリッジ
審美性 保険適用外の場合はインプラント同様
違和感 少ない
咀嚼力 支えの歯の状態にもよるが、天然歯の6割程度は回復する
費用 保険適用外の場合は30万円程度
期間 約2週間~3週間
外科手術 なし
周りの歯への負担 あり
(土台となる歯に負担がかかる)
10年残存率 50%~70%

 

ブリッジは保険適用の治療の選択も可能です。しかしその場合、奥歯は銀歯、前歯は金属冠の表面に白いレジンを加工した被せ物になるため審美性は劣ります。

 

ブリッジのメリット

 

ブリッジのメリットは短期間で行える、費用が抑えられるといった点です。インプラントのように外科手術をするのではなく、土台となる歯を削り型どりをして作成するため短期間で通院回数も少なくすみます。

 

また保険適用のブリッジと保険適用外のブリッジがあるため、被せ物の種類を比較しながら自由に選択が可能です。

 

ブリッジの注意点

 

土台となる歯が虫歯や歯周病に感染しやすくなります。なぜなら、ブリッジは被せ物自体がつながっているため歯の間の清掃が難しくなるからです。最悪の場合、土台の歯が抜歯になるケースもあるので、セルフケアをしっかり行い定期的な歯医者のメインテナンスを受診しましょう。

 

また失った歯にかかっていた負担を土台の歯が補うことになるため、歯の寿命を縮めてしまう原因につながります。インプラントにはないメリットもありますが、このようなリスクがあることを理解しておきましょう。

 

【補足】入れ歯とは?

入れ歯

 

補足として入れ歯治療について紹介していきますので参考程度にご覧ください。入れ歯はインプラントやブリッジと同じように失った歯を補う治療法として選択でき、大きな違いは取り外し可能な点です。種類は1本から対応できる部分入れ歯と、全体的に補う総入れ歯の2種類があります。

 

入れ歯
審美性 部分入れ歯の場合は金属のバネが目立つ
違和感 異物感あり
咀嚼力 天然歯よりも大きく低下する
費用 保険適用外の場合は30万円以上
期間 約2週間~1ヶ月
外科手術 なし
周りの歯への負担 あり
(バネをかける歯に負担がかかる)
平均寿命 約4年~5年

 

入れ歯のメリット

 

入れ歯のメリットは歯を連続して失った場合でも一つの入れ歯で対応できる点です。また保険適用外の場合はバネのない入れ歯を選択でき、保険適用の入れ歯よりも密着度が高い・違和感が少ないといった特長があります。

 

入れ歯の注意点

 

入れ歯は固定するバネが緩くなる・人工歯がすり減るなど、長期間の使用で劣化してきてしまいます。そのため、定期的なメインテナンスは非常に重要です。そのまま使い続けてしまうと、歯茎がやせてしまったりバネをかける歯に悪影響が出たりする原因になるため注意しましょう。

 

インプラント・ブリッジが
おすすめなのはどんなケース?

ブリッジの歯

 

最後にインプラントやブリッジのメリット・注意点をふまえて、それぞれがおすすめなケースを紹介していきます。

 

インプラントがおすすめなケース

 

インプラントがおすすめなケースは以下のとおりです。

 

 

  • 健康な歯を削りたくない
  • 治療した歯をなるべく長持ちさせたい
  • 歯ブラシやフロスを毎日行い、口内を清潔に保っている
  • 連続して歯を失い入れ歯をしているが、満足できないなど

 

 

このように入れ歯が合わない方や、周りの歯にダメージを与えたくないといった歯の健康意識が高い方はインプラント治療がおすすめといえます。とくに若い方は、歯を支える骨が良い状態で残っている場合が多いため、傷の治りも早く簡単な手術になる可能性も高いでしょう。

 

ブリッジがおすすめなケース

 

ブリッジがおすすめなケースは以下のとおりです。

 

 

  • 保険適用の範囲で治療を行いたい
  • 失った歯の両隣の歯がすでに被せ物をしている
  • 見た目や咀嚼の機能面などを早期に回復したい
  • 持病や服用している薬の影響で外科処置が難しいなど

 

 

インプラントと比較した一番の違いは、失った歯の両隣の歯を削るという点です。そのため、削る歯が治療したことのない健康な歯の場合はマイナス要素が大きくなりますが、すでに被せ物などの治療がされている場合はその点の優先度が低くなります。それぞれのメリットや注意点も比較して慎重に選びましょう。

 

まとめ

 

インプラントとブリッジは失った歯の本数や周りの歯の状態によって適応するケースが異なります。「失った歯や今ある健康な歯を長期的に残すにはどの方法が適しているか」という長期的な目線での検討も重要です。とくにインプラント治療は未対応の医院もあるため、歯医者の選び方には注意しましょう。

 

山手歯科クリニックでは患者様の状態に応じて治療の選択肢を提示しており、インプラント治療においては25年以上の実績があります。納得のいく治療法を選択していただくためにセカンドオピニオンも受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。

 

監修:理事長/齋藤和重