インプラント治療を考える前に、まず整理しておきたいこととは?
こんにちは。スマイルパートナーズ山手歯科クリニックです。
歯を失ったとき、あるいは抜歯の可能性を告げられたとき、
多くの方が「これからどうすればよいのだろう」と立ち止まります。
インプラントという選択肢が頭に浮かぶ一方で、
本当に自分に必要なのか、
ほかの方法はないのか、
費用や手術への不安はどう考えればよいのか——
さまざまな思いが行き交います。
その結果、治療法の比較や医院選び、費用の相場など、具体的な情報を集め始める方も少なくありません。
しかし実は、インプラントを考える前に、一度立ち止まって整理しておきたい視点があります。
それは、「どの治療法がよいか」という問いよりも先に、
「自分はなぜ治療を検討しているのか」
「何に困っていて、何を大切にしたいのか」
を見つめ直すことです。
情報が多い時代だからこそ、比較を重ねるほど迷いが深くなることがあります。
けれど、判断の軸が定まれば、必要な情報とそうでない情報は自然と整理されていきます。
本コラムでは、インプラント治療を検討し始めたときに生まれる迷いを整理しながら、歯のことよりも先に確認しておきたい大切な視点について、丁寧にお伝えします。
焦って結論を出す必要はありません。
まずは、ご自身の状況と気持ちを整えるところから始めてみましょう。
1.インプラントを考え始めたときに生まれる迷い
歯を失った、あるいは抜歯の可能性を指摘されたとき、「インプラント」という選択肢が頭に浮かぶ方は少なくありません。しかし同時に、多くの迷いや不安も生まれます。インプラント治療は費用や期間の面でも大きな決断を伴うため、慎重になるのは自然なことです。
本当に自分に必要なのかという疑問
まず多くの方が感じるのは、「本当にインプラントが必要なのだろうか」という疑問です。
・入れ歯やブリッジではいけないのか
・まだ様子を見てもよいのではないか
・今すぐ決める必要があるのか
こうした問いが頭に浮かびます。
インプラントは失った歯を補う方法の一つであり、すべての方に必ず適応となるわけではありません。そのため、迷いが生じること自体は当然です。大切なのは、「必要かどうか」を一人で結論づけるのではなく、現状を把握したうえで検討することです。
費用・手術・将来への漠然とした不安
インプラント治療は外科的処置を伴うことが多く、費用も一定の負担になります。そのため、
・手術は痛くないのか
・治療後に問題は起こらないか
・将来長く持つのか
といった漠然とした不安が生じます。
これらは、具体的な情報が不足している状態であるほど大きく感じられます。医療には一定のリスクが伴うため、不安がゼロになることはありません。しかし、不安の内容を具体的に整理することで、必要な説明や確認事項が見えてきます。
情報が多すぎて整理できない状態
現代では、インターネットを通じて多くの情報を得ることができます。成功率や費用相場、体験談など、さまざまな内容に触れることが可能です。
一方で、情報が多すぎることで、
・どの情報を信じてよいのか分からない
・良い意見と悪い意見の両方があり混乱する
・調べるほど迷いが深くなる
という状態に陥ることもあります。
情報収集は大切ですが、整理の視点がなければ判断は難しくなります。まずは、自分が何に迷っているのかを言語化することが重要です。
インプラントを考え始めたときに生まれる迷いは、「本当に必要か」「費用や手術への不安」「情報の多さによる混乱」といったものです。これらは特別なことではなく、誰もが感じ得る自然な反応です。
大切なのは、不安や疑問を抱えたまま結論を急がないことです。まずは現状を把握し、迷いを整理することが、納得のいく判断への第一歩となります。
2.「歯のこと」より先に整理すべき視点とは
インプラント治療を検討し始めると、多くの方が「どの医院が良いか」「費用はいくらかかるのか」といった具体的な情報から集め始めます。しかし、実はその前に整理しておきたい大切な視点があります。それは、“歯そのもの”よりも先に、自分自身の考えや状況を見つめ直すことです。
治療方法の比較に入る前に、なぜ検討しているのか、何に困っているのかを整理することで、判断の軸が明確になります。
なぜインプラントを検討しているのかという動機
まず大切なのは、「なぜインプラントを考えているのか」という動機を言葉にすることです。
・しっかり噛める状態に戻したい
・見た目を自然に整えたい
・入れ歯に違和感がある
・将来的なトラブルを減らしたい
動機は人それぞれ異なります。
周囲に勧められたから、あるいは情報を見て良さそうだと感じたからという理由もあるかもしれません。しかし、自分自身の中での本当の理由を整理することが、納得のいく選択につながります。
動機が曖昧なままでは、比較を重ねても判断が難しくなりやすいのです。
今困っていることと将来の心配の違い
現在の困りごとと、将来への不安は似ているようで異なります。
・今、噛みにくい
・見た目が気になっている
といった「現在の問題」と、
・将来さらに歯を失うのではないか
・年齢を重ねたときに管理できるか
といった「将来の心配」は、性質が異なります。
どちらがより強いのかを整理することで、治療に求める役割が明確になります。今の不便を解消したいのか、将来のリスクを減らしたいのかによって、優先順位は変わります。
治療に求めている優先順位の明確化
インプラント治療には、機能面・審美面・費用面・通院期間など、さまざまな要素があります。
・できるだけ自然な見た目を重視したい
・通院回数を抑えたい
・長期的な安定性を重視したい
どれを優先するかによって、治療の選択は変わります。すべてを最高条件で満たすことは難しい場合もあるため、自分なりの優先順位を明確にすることが重要です。
優先順位がはっきりしていれば、情報に振り回されにくくなります。
インプラントを考えるときは、「歯の治療方法」だけに目を向けるのではなく、動機や現在の困りごと、将来の不安、そして自分の優先順位を整理することが大切です。
3.インプラント治療の基本を正しく理解する
インプラント治療を検討する際には、まず基本的な仕組みと考え方を落ち着いて理解することが大切です。インターネット上には多くの情報がありますが、断片的な知識だけでは判断が難しくなることもあります。治療の本質を知ることで、不安や迷いを整理しやすくなります。
どのような仕組みで噛む機能を補うのか
インプラント治療は、失った歯の部分に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着することで噛む機能を補う方法です。人工歯根は顎の骨と結合することを目的としており、その上に被せ物を取り付ける構造になっています。
この仕組みにより、周囲の歯に大きな負担をかけずに独立した形で機能を回復させることが期待されます。ただし、骨の状態や歯ぐきの健康状態によって治療計画は異なります。すべての方に同じ方法が適応されるわけではありません。
他の治療法との考え方の違い
歯を補う方法には、入れ歯やブリッジといった選択肢もあります。ブリッジは両隣の歯を支えにして補う方法であり、入れ歯は取り外し式で複数の歯を補うことができます。
インプラントは、周囲の歯を削らずに補う点や固定式である点が特徴とされています。一方で、外科的処置が必要となる場合が多く、治療期間や費用なども含めて総合的に検討する必要があります。
どの方法にもメリットと注意点があり、「どれが絶対に優れている」と一概に言えるものではありません。患者さまの口腔内の状態や生活背景によって、適した選択は変わります。
個別診断が重要とされる理由
インプラント治療は個別性の高い治療です。顎の骨の量や質、歯周組織の状態、かみ合わせ、全身の健康状態など、さまざまな要素を総合的に評価したうえで治療計画が立てられます。
例えば、骨の量が不足している場合には追加処置が検討されることもあります。また、持病や服薬状況によっては慎重な判断が必要になるケースもあります。これらは一般的な情報だけでは判断できず、精密な検査や診断を通じて初めて分かることです。
そのため、インプラント治療を検討する際には、個別の診断結果を基に説明を受けることが重要です。
インプラント治療は、人工歯根を用いて噛む機能を補う方法であり、他の治療法とは考え方や特徴が異なります。そして何より、口腔内や全身の状態に応じた個別診断が欠かせません。
基本を正しく理解したうえで、自分にとって適した選択肢を検討することが、納得につながる第一歩となります。
4.口腔内だけでなく「全身」との関係を考える
インプラント治療を検討する際、歯や顎の骨の状態に目が向きがちですが、実際には全身の健康状態とも密接に関わっています。口腔内は身体の一部であり、局所だけを切り離して考えることはできません。安全性や長期的な安定を考えるうえでも、全身との関係を理解しておくことが大切です。
持病や服薬状況との関係
糖尿病や高血圧、心疾患、骨粗しょう症などの持病がある場合、治療計画には慎重な配慮が必要になります。また、血液を固まりにくくする薬や骨代謝に影響する薬を服用している場合も、事前の確認が欠かせません。
これらがあるからといって必ずしも治療ができないわけではありませんが、主治医との連携や服薬状況の把握が重要です。
・現在治療中の病気はあるか
・常用している薬は何か
・過去に大きな手術歴はあるか
こうした情報は、安全に治療を進めるための大切な判断材料になります。正確に伝えることが、リスクを抑える第一歩です。
年齢と治療計画の考え方
年齢も治療計画に影響を与える要素の一つです。若い世代と高齢の方では、骨の状態や全身の回復力、将来のライフスタイルが異なります。
例えば、今後の健康状態の変化や通院の継続可能性を踏まえて、無理のない計画を立てることが大切です。年齢だけで適否が決まるわけではありませんが、「これからどのように生活していきたいか」という視点を持つことが重要です。
生活習慣が影響するポイント
喫煙習慣や歯ぎしり、日々の口腔ケアの状況も、インプラントの経過に影響を与える可能性があります。
・喫煙は血流に影響を及ぼすことがある
・強い咬合力は人工歯に負担をかける場合がある
・清掃状態は炎症のリスクに関わる
これらは治療前に把握し、必要に応じて改善を検討することが望まれます。
治療そのものだけでなく、その後の生活も含めて考えることが、長期的な安定につながります。
インプラント治療は口腔内だけの問題ではなく、全身の健康状態や生活背景と深く関係しています。持病や服薬状況、年齢、生活習慣などを総合的に確認することが、安全で現実的な治療計画を立てるうえで欠かせません。
歯だけを見るのではなく、自分全体を見つめ直す視点を持つことが、納得できる判断につながります。
5.治療の可能性と条件を冷静に見つめる
インプラント治療を検討する際、「自分は本当に治療の対象になるのだろうか」と不安に感じる方は少なくありません。インプラントは失った歯を補う有効な選択肢の一つですが、すべての方に同じ条件で適応できるわけではありません。大切なのは、感情やイメージだけで判断するのではなく、現在の口腔内の状態や全身の状況を踏まえ、医学的な視点から冷静に可能性を見つめることです。
治療の可否は、診査・診断によって慎重に判断されます。適応の有無だけでなく、「どのような準備が必要か」「どの程度の期間が想定されるか」といった点も含め、総合的に考えていくことが重要です。
骨や歯ぐきの状態の確認
インプラントは顎の骨に人工歯根を埋入する治療です。そのため、骨の量や質、歯ぐきの健康状態が重要な判断材料になります。
例えば、
・顎の骨の高さや厚みは十分か
・歯周病による炎症が残っていないか
・噛み合わせのバランスに問題はないか
こうした点は、レントゲン撮影やCT検査、歯周組織の検査などを通じて確認します。骨の状態が安定していなければ、まずは歯周治療を優先する場合もあります。
「骨が足りないとできない」と単純に結論づけるのではなく、現在の状態を正確に把握することが第一歩です。客観的なデータに基づく診断こそが、安全性を考慮した治療計画の土台になります。
追加処置が検討されるケース
検査の結果によっては、インプラント埋入前に追加の処置が検討されることがあります。
代表的な例としては、
・骨造成(骨の量を補う処置)
・歯周病の改善治療
・抜歯後の治癒期間の確保
などが挙げられます。
これらは「治療ができない」という意味ではなく、より安定した結果を目指すための準備段階といえます。ただし、追加処置が必要になる場合は、治療期間や費用が変わる可能性もあるため、事前に十分な説明を受け、納得したうえで進めることが大切です。
医療広告ガイドラインの観点からも、結果を断定することはできません。個々の状態によって経過やリスクは異なるため、メリットだけでなく注意点についても理解しておく姿勢が重要です。
すぐに治療を始めない選択もあること
インプラント治療は選択肢の一つであり、「今すぐ始めなければならない治療」とは限りません。
例えば、
・まずは歯周環境を整える
・全身疾患のコントロールを優先する
・他の補綴方法(入れ歯やブリッジ)と比較検討する
といった段階を踏むこともあります。
十分な情報を得たうえで、一度持ち帰って検討することも決して間違いではありません。焦って決断するよりも、ご自身の生活背景や将来設計を踏まえて考えることが、後悔の少ない選択につながります。
インプラント治療の可能性を考える際には、「できるか、できないか」という二択ではなく、現在の条件や必要な準備を含めて総合的に判断することが重要です。
骨や歯ぐきの状態の確認、必要に応じた追加処置、そして治療開始のタイミング。これらを一つひとつ丁寧に整理することで、現実的で安全性に配慮した計画が見えてきます。
感情に流されず、医学的な根拠に基づいて冷静に見つめる姿勢こそが、納得できる治療選択への第一歩といえるでしょう。
6.判断材料を集めるための具体的な行動
インプラント治療を検討する際、「不安だからこそ慎重になりたい」と感じるのは自然なことです。大切なのは、漠然とした情報に振り回されるのではなく、ご自身の状態に基づいた判断材料を集めることです。治療の適否や方法は一人ひとり異なります。だからこそ、客観的なデータと正確な説明をもとに、落ち着いて考える姿勢が重要になります。
精密検査で現状を把握する
まず大切なのは、口腔内の状態を正確に把握することです。インプラント治療の可否は、見た目だけでは判断できません。
・顎の骨の量や質
・歯周組織の健康状態
・噛み合わせのバランス
・周囲の歯の状態
これらはレントゲンやCT撮影、歯周検査などを通じて確認されます。精密検査によって得られる情報は、治療の安全性や長期的な安定性を考えるうえで欠かせません。
インターネット上の一般的な情報ではなく、「自分の口腔内がどうなっているのか」を知ることが、判断の出発点になります。数値や画像をもとに説明を受けることで、感覚的な不安が整理されやすくなります。
メリットと注意点を同時に確認する
治療を検討する際、良い面だけ、あるいはリスクだけに目が向いてしまうと、判断が偏ってしまうことがあります。重要なのは、メリットと注意点の両方を同時に確認することです。
例えば、
・固定式でしっかり噛める可能性があること
・周囲の歯に負担をかけにくい点
といった利点がある一方で、
・外科処置を伴うこと
・治療期間が複数回の通院を要すること
・定期的なメンテナンスが必要であること
などの注意点もあります。
医療広告ガイドラインの観点からも、効果や結果を断定的に表現することはできません。経過や予後は個人差があり、全身状態や生活習慣によっても影響を受けます。だからこそ、両面を理解したうえで、自分にとって現実的かどうかを考える姿勢が大切です。
疑問点を整理して相談に臨む
説明を受けても、その場では理解したつもりでも、後から疑問が浮かぶことは少なくありません。相談の時間を有意義にするためには、事前に疑問点を整理しておくことが役立ちます。
・治療期間はどのくらいか
・追加処置が必要になる可能性はあるか
・費用の内訳はどのようになっているか
・メンテナンスの頻度はどの程度か
こうした点をあらかじめメモしておくことで、聞き忘れを防ぐことができます。遠慮せず質問することは、決して失礼ではありません。納得できるまで確認することが、後悔の少ない選択につながります。
インプラント治療の判断は、印象や噂だけで決めるものではありません。精密検査で現状を把握し、メリットと注意点を同時に理解し、疑問を整理したうえで相談すること。
こうした一つひとつの行動が、冷静で現実的な判断を支えます。情報を「集める」ことと同じくらい、「整理する」ことも大切です。
7.医院選びで確認したいポイント
インプラント治療を検討する際、「どこで治療を受けるか」という選択は、とても大きな意味を持ちます。設備や費用ももちろん大切ですが、それ以上に重要なのは、自分が納得し、安心して相談できる環境かどうかという点です。
治療は一度きりで終わるものではなく、その後の経過観察やメンテナンスまで含めた長い関わりになります。だからこそ、目に見える条件だけでなく、医院の姿勢や体制にも目を向けておきたいところです。
丁寧な説明と対話の姿勢
まず確認したいのは、説明のわかりやすさと対話の姿勢です。
・検査結果を具体的に示してくれるか
・治療の流れや期間について丁寧に説明があるか
・メリットだけでなく注意点も伝えているか
こうした点は、信頼関係を築くうえで欠かせません。専門用語が多くても、かみ砕いて説明してもらえるかどうかで理解度は大きく変わります。
また、一方的に話が進むのではなく、患者側の不安や希望に耳を傾ける姿勢があるかどうかも重要です。「質問しづらい」と感じる環境では、十分に納得した判断は難しくなります。
医療広告ガイドラインの観点からも、治療結果を断定的に約束することはできません。だからこそ、リスクや個人差についても誠実に説明する姿勢があるかどうかが、判断材料になります。
治療後のフォロー体制
インプラント治療は、埋入して終わりではありません。むしろ、その後の定期的なメンテナンスこそが長期的な安定につながります。
・定期検診の体制は整っているか
・トラブルが起きた際の対応方針は明確か
・口腔ケアの指導が具体的か
こうした点を事前に確認しておくことが大切です。
インプラント周囲炎などのリスクを完全にゼロにすることはできませんが、早期発見・早期対応ができる体制があるかどうかで、その後の経過は変わってきます。
治療後も継続して相談できる環境かどうか。長い目で見たときの安心感は、医院選びの大きな要素になります。
判断を急がせない環境
もう一つ大切なのは、判断を急がせない環境であることです。
高額な治療であるからこそ、十分に考える時間が必要です。その場で即決を求められたり、不安をあおるような説明があったりする場合は、いったん立ち止まることも大切です。
・自宅に持ち帰って検討する時間があるか
・他の治療法との比較説明があるか
・質問に対して落ち着いて回答してくれるか
こうした姿勢は、医院の価値観をよく表しています。
インプラントは選択肢の一つであり、必ずしもすべての方に最適とは限りません。だからこそ、複数の方法を提示し、最終的な判断を患者に委ねる姿勢があるかどうかは、重要な確認ポイントになります。
医院選びは、設備や費用だけで決めるものではありません。丁寧な説明と対話、治療後のフォロー体制、そして判断を急がせない環境。
これらがそろっているかどうかを冷静に見つめることが、納得できる選択につながります。
治療そのものだけでなく、「誰と、どのような姿勢で向き合うのか」。その視点を持つことが、安心して一歩を踏み出すための大切な基準になります。
8.インプラントを考える人のよくある疑問
インプラント治療を検討し始めると、多くの方が同じような疑問に直面します。
「まだ迷っている段階だけれど相談していいのだろうか」「他の治療法を選んだらどうなるのか」――。
こうした問いは、ごく自然なものです。大切なのは、不安を抱えたまま結論を急がないこと。ここでは、実際によくいただく疑問について、落ち着いて整理してみましょう。
Q.どの段階で決断すればよいのか
A.インプラントは、説明を受けたその日に決断しなければならない治療ではありません。
まずは検査を受け、ご自身の口腔内の状態を知ること。そのうえで、治療の流れや期間、費用、通院回数などを具体的に理解してから検討するのが一般的です。
「納得できた」と感じられるかどうかが一つの目安になります。
・疑問点が解消されているか
・治療後の生活をイメージできているか
・家族とも十分に話し合えているか
こうした点が整理できてから判断する方が、後悔は少なくなります。
医療広告の観点からも、結果を保証することはできません。だからこそ、冷静に情報を整理し、自分のペースで決断することが大切です。
Q.他の治療法を選んだ場合の影響
A.歯を失った場合の治療法は、インプラントだけではありません。ブリッジや入れ歯といった選択肢もあります。それぞれに特徴があり、適応や生活への影響も異なります。
例えば、
・ブリッジは周囲の歯を削る必要がある場合がある
・入れ歯は取り外し式で、違和感を感じる方もいる
・インプラントは外科処置を伴う
どの方法にもメリットと注意点があり、「絶対にこちらが優れている」と断定できるものではありません。
また、選んだ治療法によって、将来的なメンテナンスの方法や口腔内の負担のかかり方が変わることもあります。大切なのは、それぞれの違いを理解したうえで、自分の生活背景に合った方法を選ぶことです。
Q.セカンドオピニオンは必要か
A.セカンドオピニオンは、決して特別なことではありません。高額で外科処置を伴う治療だからこそ、別の医師の意見を聞いてみたいと考えるのは自然な流れです。
・診断内容が適切か確認したい
・他の治療選択肢も知りたい
・費用や期間の妥当性を比較したい
こうした目的で相談する方も少なくありません。
重要なのは、「不信感があるから」ではなく、「より納得するため」に活用するという姿勢です。複数の意見を聞くことで、自分にとって何を大切にしたいのかが見えてくることもあります。
インプラント治療を考える過程では、迷いや疑問が生まれて当然です。
いつ決断すべきか、他の治療法との違いは何か、セカンドオピニオンは必要か――。これらの問いに正解は一つではありません。
大切なのは、不安を急いで消そうとするのではなく、情報を整理し、納得できる形で選択することです。
治療を受けるかどうかよりも、「自分で理解して決めた」と思えること。その積み重ねが、将来への安心につながっていきます。
9.「決める前」に整理しておきたいこと
インプラント治療を前向きに考え始めたとき、多くの方が「本当にこれでいいのだろうか」と立ち止まります。
費用や期間、治療内容についての説明を受けても、最後の一歩がなかなか踏み出せない――それは決して優柔不断だからではありません。
大切なのは、治療の情報だけでなく、ご自身の気持ちやこれからの生活を整理することです。「決める前」に考えておきたい視点を、落ち着いて見つめてみましょう。
自分にとっての安心の基準
安心の感じ方は、人によって異なります。
・しっかり噛めることが最優先なのか
・外見の自然さを重視したいのか
・外科処置への不安をできるだけ避けたいのか
どれを大切にするかによって、選択は変わります。
医療の現場では、治療の効果や経過には個人差があることが前提です。そのため「絶対にこうなる」とは言えません。だからこそ、ご自身が何を基準に安心できるのかを整理しておくことが重要です。
例えば、「説明を十分に受けられたと感じられること」が安心につながる方もいれば、「家族と話し合って決められたこと」が安心材料になる方もいます。
治療法の比較だけでなく、「自分にとっての安心とは何か」を言葉にしてみると、判断の軸が見えてきます。
将来どのような生活を望むか
治療は、今だけでなく、これからの生活と深く関わります。
・食事を楽しめる状態を維持したい
・人前で自然に笑いたい
・通院の負担はできるだけ抑えたい
将来どのように過ごしたいのかを考えることは、治療選択の大切なヒントになります。
インプラントは固定式で安定性が期待できる治療法の一つですが、定期的なメンテナンスは欠かせません。生活スタイルや健康状態の変化も見据えながら、「無理のない形かどうか」を検討する視点が必要です。
目の前の不安だけでなく、数年後、十数年後の自分を想像してみること。それが、後悔の少ない選択につながります。
治療にかけられる時間と向き合い方
インプラント治療は、検査から手術、上部構造の装着まで一定の期間を要します。追加処置が必要な場合には、さらに時間がかかることもあります。
・通院回数はどのくらいか
・仕事や家庭との両立は可能か
・体調管理に無理はないか
こうした点を現実的に考えておくことが大切です。
「早く終わらせたい」という気持ちが先に立つこともありますが、焦って進めるよりも、体調や生活状況に合わせた計画を立てるほうが安心です。治療は医療者だけで進めるものではなく、患者さんご自身の協力があって成り立ちます。
インプラントを選ぶかどうかは、単に治療法を比較するだけでは決まりません。
自分にとっての安心の基準、将来どのような生活を望むのか、そして治療に向き合える時間や余裕があるか。これらを整理していくことで、判断は少しずつ明確になります。
迷うこと自体が、真剣に考えている証です。
焦らず、ご自身の気持ちと向き合いながら、一つひとつ確認していくこと。それが、納得できる決断への確かな道筋になります。
10.歯だけでなく「自分全体」を見つめることから
インプラント治療を検討する時間は、単に「歯をどうするか」を決める時間ではありません。
それは、ご自身の健康状態や生活背景、これからの人生設計をあらためて見つめ直す機会でもあります。
歯を失ったという事実だけに目を向けると、「早く治さなければ」「正しい選択をしなければ」と焦りが生まれやすくなります。しかし実際には、治療は生活の一部です。だからこそ、歯だけでなく“自分全体”を視野に入れて考えることが大切です。
情報よりも整理が先に必要な理由
現代は情報があふれています。
「インプラント 失敗」「インプラント 怖い」といった検索結果を見て、不安が大きくなる方も少なくありません。
けれど、情報を集めれば集めるほど安心できるとは限らないのが現実です。なぜなら、その多くは“誰かのケース”であり、“自分の状態”とは限らないからです。
まず必要なのは、情報の量ではなく整理です。
・自分は何に不安を感じているのか
・何を優先したいのか
・どこまで理解できていて、何が分からないのか
これらを明確にしてから情報を見ると、必要なものとそうでないものが自然と分かれてきます。
医療広告の観点からも、治療の結果や安全性を断定することはできません。だからこそ、「一般論」ではなく「自分の場合」を知ることが何より重要なのです。
不安は対話で具体化できる
不安は、漠然としているときほど大きく感じられます。
「なんとなく怖い」「失敗したらどうしよう」といった気持ちは、言葉にしてみることで少しずつ輪郭が見えてきます。
例えば、
・外科処置そのものが怖いのか
・費用面の負担が不安なのか
・将来のメンテナンスに自信が持てないのか
内容が具体的になると、対策も具体的になります。
対話の中で疑問を一つずつ確認していくことは、決して特別なことではありません。むしろ、それが納得のための自然な過程です。医療者との対話は、「説得される場」ではなく、「一緒に整理する場」であることが望まれます。
まずは現状を知るための相談という一歩
インプラントをするかどうかを決める前に、まず「自分の口腔内がどのような状態なのか」を知ること。それだけでも大きな一歩です。
相談は、必ずしも治療開始を意味するものではありません。
検査を受け、説明を聞き、いったん持ち帰って考えることもできます。
・今の骨の状態はどうか
・他の治療法は選択肢にあるか
・自分にとって現実的な計画は何か
現状を把握することで、漠然とした不安は少しずつ具体的な判断材料へと変わっていきます。
インプラント治療は、歯の問題であると同時に、人生の選択の一つでもあります。
情報に振り回されるのではなく、自分の気持ちと向き合い、整理し、対話を重ねること。その積み重ねが、納得できる結論へとつながります。
歯だけを見るのではなく、「自分全体」を見つめることから。
その視点を持つことが、安心して前に進むための土台になります。
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F
『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18
*監修者
*経歴
1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。
2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。
2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。
*所属
・ICOI国際インプラント学会 指導医
・ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター
・ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト
・日本口腔インプラント学会 会員
・日本顎顔面インプラント学会 会員
・国際審美学会 会員
・日本歯科審美学会 会員
・日本アンチエイジング歯科学会 会員
・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)
・CID Club (Center of Implant Dentistry)所属
・国際歯周内科研究会 所属
・5-D JAPAN 所属
・デンタルコンセプト21 所属
・インディアナ大学歯学部 客員 講師
・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員
・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー
・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒
・USC University of Southern California)センチュリー・クラブ
・プレミアム・メンバー
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