70代のインプラントはあり?なし?生涯使えるものなのか徹底解説

1.「70代、もう遅い?」と不安になったあなたへ

・「70代からのインプラント治療」へのよくある誤解

「インプラントって若い人がやるものでしょう?」「もう70代だし、今から手術なんて…」そう感じている方は、決して少数派ではありません。ですが、これは歯科医療の現場から見ると、明確な誤解です。インプラント治療に“遅すぎる年齢”という概念は存在しません。むしろ、70代はインプラントに適したタイミングであることが多く、年齢だけで判断して治療を諦めてしまうのは非常にもったいないことなのです。

実際、当院にご相談に来られる患者様の中でも、70代の方は増加傾向にあります。長年使っていた差し歯やブリッジが不調になったり、歯周病で抜歯に至ったことをきっかけに、「これから先の人生を考えて、ちゃんとした治療をしたい」と来院される方が多くいらっしゃいます。

・年齢よりも大切な“口の中の健康状態”

インプラント治療の可否は年齢ではなく、あごの骨の量や質、歯ぐきの状態、そして全身の健康状態によって決まります。つまり、70代でも口腔内が健康であれば十分に治療は可能なのです。特に骨の状態はインプラント成功のカギとなりますが、70代では骨密度の低下もまだ軽度であることが多く、骨造成などの処置をせずに手術ができるケースも少なくありません。

また、歯周病が進行していたとしても、現在は歯周再生療法や、炎症をコントロールする治療法が進化しており、インプラント治療への移行がスムーズにできることもあります。健康管理の面でも、生活習慣病のコントロールができていれば、糖尿病や高血圧があっても、インプラント手術を安全に行うことは十分可能です。

一方で、「私はまだ40代だから大丈夫」と思っていても、重度の歯周病が進んでいたり、喫煙習慣があったりする場合には、インプラントに向かないこともあります。年齢よりも“中の状態”を見るのが、歯科治療の基本なのです。

・70代こそインプラントが活きる理由とは?

70代という年代のこの時期に歯の健康としっかり向き合うことは、この先の10年、20年の人生を豊かにする大きな一歩になります。

ブリッジや入れ歯では「見た目が気になる」「外れるのが心配」「しっかり噛めない」といった悩みがつきものですが、インプラントは天然歯に限りなく近い噛み心地と美しさを実現できる治療法です。しかも、周囲の健康な歯を削る必要がないため、自分の歯を守りながら機能を回復できるという点も、大きなメリットです。

さらに、インプラントは「噛む力」をしっかり取り戻せるため、咀嚼による脳への刺激が増えたり、消化機能の改善、発音のしやすさ、顔貌の若々しさにもつながります。これは、「歯が1本ないだけ」と見過ごせないほど、全身と心に影響を与える重要な要素です。

これからの人生を、食べたいものをしっかり噛んで楽しみたい、見た目を気にせず人前で笑いたい、そんな気持ちがあるなら、70代の今こそインプラントを検討する価値があるのです。

「インプラントは高齢者のためのもの」「若い人にしか向かない」そう思っていませんか?そのどちらも、もう過去の話です。70代こそが、インプラントのメリットを最も長く、最も快適に享受できるタイミング。迷っているなら、まずは信頼できる歯科医院で、お口の中を丁寧に診てもらうことから始めてみてください。それが、未来の自分への最大のプレゼントになるかもしれません。

2.なぜ今、インプラントを考える人が増えているのか

・ブリッジや入れ歯との違いと将来の影響

歯を失ったとき、従来は「ブリッジ」や「部分入れ歯」といった選択肢が一般的でした。もちろん、これらの治療法にもメリットはあります。しかし近年では、その限界が徐々に認識されるようになってきました。たとえばブリッジでは、両隣の健康な歯を大きく削る必要があります。この処置によって、本来は削る必要のなかった歯の寿命が縮んでしまうリスクがあるのです。

また入れ歯の場合、「外れやすい」「違和感がある」「食事中に浮くのが怖い」といった不満の声が少なくありません。さらに、噛む力も天然歯に比べて大幅に低下し、固いものや繊維質の多い食べ物を避けるようになることで、食の楽しみが制限されてしまうケースも多く見られます。

これに対してインプラントは、周囲の歯にダメージを与えず、しっかりと噛める力を回復できる治療法です。人工歯根をあごの骨に直接埋め込むことで、自分の歯に近い安定性と自然な見た目を手に入れることができます。70代で選択することで、残っている天然歯の寿命を延ばし、将来の再治療のリスクを減らすことにもつながります。

・噛めることが、健康寿命を延ばす

近年注目されているのが、「噛む力」と「全身の健康」との深い関係です。よく噛むことによって、脳に刺激が与えられ、認知機能の維持にもつながると言われています。また、咀嚼回数が増えることで唾液の分泌が促され、消化機能が改善されたり、口腔内環境の清潔が保たれるという利点もあります。

逆に言えば、噛む力が低下することで栄養バランスが崩れ、全身の健康に影響を及ぼす可能性があるということです。例えば入れ歯によって噛みにくくなり、柔らかいものばかりを選ぶようになると、結果的にたんぱく質やビタミン、ミネラルが不足しがちになります。それが筋力の低下や免疫力の低下につながり、生活の質(QOL)の低下を引き起こすのです。

インプラントは、自分の歯とほぼ同じように噛めることで、食生活を豊かに保ち、健康寿命を延ばす手助けとなる存在です。特にこれからの人生を「自立して健康に過ごしたい」と考える70代にとって、噛む力の回復は重要な意味を持っています。

・インプラントが「人生100年時代」に選ばれる理由

人生100年時代といわれる現代、70代はまだ「後半戦」に過ぎません。70代を元気に過ごすためには、今のうちに備えておくことが大切です。インプラントは、平均で10〜15年以上の耐用年数があり、適切なケアを続ければ20年、30年と長持ちすることも珍しくありません。

つまり70代でインプラント治療を受ければ、一生涯、快適に過ごすことが可能になります。さらに、インプラントは一度装着してしまえば、毎日のケアも特別なことはほとんど必要ありません。自分の歯と同じようにブラッシングや定期的なメンテナンスを行うことで、長期間快適に使用できるのです。

また、インプラントの普及により、技術的な進歩も著しく、従来に比べて安全性や治療の精度も格段に向上しています。3D画像によるシミュレーション、サージカルガイドを用いた正確な埋入、術後の痛みを抑える鎮静法など、より安心して受けられる環境が整っています。

こうした点からも、今やインプラントは「特別な治療」ではなく、より多くの方にとって身近な治療選択肢になっているのです。

「このまま入れ歯で我慢するしかないのかな…」「もっとしっかり噛めたら食事が楽しめるのに…」そう感じたときこそ、インプラントを前向きに検討してみるべきタイミングです。70代からでも、人生の後半を笑顔で過ごすための準備は遅くありません。まずは、信頼できる歯科医院でお口の状態をしっかり診てもらうことから始めてみてください。

3. 70代からのインプラントは“生涯使える”?

・実際にどのくらいもつのか:平均寿命と耐用年数

「インプラントってどのくらいもちますか?」というご質問は、患者様から最も多く寄せられる疑問のひとつです。一般的に、インプラントの耐用年数は10年から15年とされていますが、これはあくまでも平均値です。実際には、20年・30年以上にわたり問題なく使い続けているケースも少なくありません。

インプラントは人工歯根をあごの骨に埋め込む構造であり、虫歯になることはありません。そのため、天然歯よりも長く使える可能性があるとも言われています。70代で治療を受けた場合、これから先の人生において、長期間にわたって自分の歯のように噛める喜びを得られるのです。

もちろん、「一生使えるかどうか」は患者様の生活習慣や口腔ケアの状態にも大きく左右されますが、正しい知識と定期的なメンテナンスを欠かさなければ、“生涯使える”というゴールは現実的な目標です。

・長持ちさせるために必要なこと

インプラントは「入れたら終わり」ではなく、「使い続けてこそ価値がある」治療法です。長持ちさせるためには、いくつかの大切なポイントがあります。

第一に挙げられるのが歯周病予防です。インプラントは虫歯にはなりませんが、インプラントの周囲に炎症が起きる「インプラント周囲炎」は天然歯の歯周病とよく似た進行をします。この炎症を放置すると、せっかく骨と結合したインプラントが抜け落ちてしまうこともあるため、日々のブラッシングとプロによる定期的なケアが欠かせません。

次に大切なのが噛み合わせのチェックです。インプラントは天然歯よりも衝撃に弱いため、噛み合わせのバランスが崩れると負荷が集中し、ネジのゆるみや上部構造(人工歯)の破損につながる可能性があります。定期検診では、インプラントだけでなく、周囲の歯や噛み合わせの状態も確認することが重要です。

さらに、禁煙の徹底も長持ちの鍵を握ります。喫煙は歯ぐきの血流を悪化させ、インプラントと骨の結合を妨げるリスクがあります。特に術後の初期段階では治癒を妨げるため、歯科医師の多くが「インプラントを本気で考えるなら、禁煙もセットで考えてほしい」と話します。

・メンテナンス次第で20年超も現実に

「インプラントは長持ちする」と言われる理由は、正しく使えば本当に“生涯のパートナー”として機能してくれる可能性があるからです。特に70代でインプラントを受けた場合、定期的なメンテナンスを継続することで、80代、90代になっても不自由なく使用できる状態を維持できます。

実際、当院に通われている患者様の中にも、20年以上インプラントをトラブルなく使い続けている方がいらっしゃいます。そうした方々に共通するのは、「定期メンテナンスを欠かさない」「自宅でのケアを丁寧に行う」「噛み合わせに気を配る」といった、日々の積み重ねを大切にしていることです。

また、インプラント治療を行う歯科医院選びも、長持ちの成否を分ける要素です。術後のフォロー体制がしっかりしているクリニックであれば、小さな不具合や炎症の兆候にも早期に対応でき、インプラントを健やかに保つサポートを受けることができます。

「インプラントって高いし、どうせ一時的なものなんでしょう?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし実際は、適切に管理すれば20年、30年と使い続けられる可能性を秘めた“医療資産”です。70代というタイミングでインプラントを選択することは、“この先の人生を安心して歩むための準備”でもあるのです。

4. 「骨が足りないかも」と言われた方へ

・骨造成という技術の進歩

歯科医院で「骨が足りないのでインプラントは難しいかもしれません」と言われ、不安になったことはありませんか?実はこの“骨の不足”は、インプラント治療では珍しいことではありません。歯を失って時間が経過すると、使われなくなったあごの骨は次第に吸収され、量が減ってしまうからです。

しかし現在では、「骨が足りない」ことでインプラントを諦める時代ではなくなっています。近年の歯科医療では、骨の不足を補うための骨造成(こつぞうせい)という技術が進歩しており、従来であれば不可能とされたケースにも対応できるようになってきました。

骨造成にはさまざまな方法があり、患者様の骨の状態に応じてGBR(骨誘導再生法)やソケットリフト、サイナスリフトといった処置が選択されます。これらの技術によって、インプラントをしっかりと支えられる土台を作ることが可能となり、「骨が足りない=インプラントは無理」という常識は過去のものになりつつあります。

・70代での骨密度・骨質の実態

70代という年齢になると、「もう骨がスカスカなんじゃないか」と不安になる方もいらっしゃいます。たしかに更年期を境に、特に女性は骨密度の低下が進みやすいと言われていますが、それが直ちに「インプラントができない」ということではありません。

骨密度と骨の“質”は別物であり、あごの骨は太ももや背骨とは異なる独自の構造を持っています。たとえ全身の骨密度が低下していても、あごの骨がしっかりしている場合は多く、実際に検査してみたら「問題なくインプラントが可能だった」というケースは非常に多いのです。

また、CT撮影などの画像診断技術の進歩により、現在では骨の量や硬さを立体的に正確に把握できるようになっています。これにより、治療前のリスクを限りなく抑え、患者様ごとに最適なプランを立てることが可能になっています。

70代で骨が不安な方も、まずは検査を受けてみることをおすすめします。思い込みで諦めるのではなく、事実に基づいた判断をすることが、安心・安全なインプラント治療への第一歩です。

・年齢だけで諦めないで大丈夫な理由

「もう年齢的に骨が足りないと思うので、インプラントは無理だろう」そう思い込んでしまう方は少なくありません。しかし実際には、70代からインプラントを始めている方は数多くいらっしゃいます。年齢はあくまでひとつの目安であり、それだけで治療の可否が決まるわけではありません。

むしろ70代は、骨の状態や健康レベルによっては十分に回復力があり、骨造成を併用すれば高い成功率が見込める年代です。また、骨が少し足りない場合でも、ショートインプラントや細径インプラントといった選択肢を用いることで、骨を大きく増やすことなく治療できるケースもあります

加えて、最近では「サージカルガイド」という装置を用いた精密な手術も普及しており、骨の限られたスペースに対しても的確にインプラントを埋入することが可能となりました。これにより、患者様の体への負担も大幅に軽減されています。

骨の状態に不安があっても、一度専門的な検査とカウンセリングを受けることで、実は治療の道が開かれていることも多いのです。「骨が足りないかも…」と不安な方こそ、どうか早い段階でご相談ください。解決策は、必ずしもひとつではありません。

5. 痛みや腫れの不安…70代の手術リスクは?

・全身疾患がある場合の注意点

インプラント手術を検討する70代の方が抱える不安のひとつに、「持病があるけど大丈夫だろうか?」というものがあります。実際、70代は高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の持病をお持ちの方も多く、全身状態とのバランスを取りながらの治療が求められます。

とはいえ、持病があるからといって、インプラントを諦める必要はありません。大切なのは、事前の医科連携と適切なリスク管理です。たとえば、糖尿病の方であれば、血糖値(HbA1c)が適切にコントロールされていれば、インプラント手術を安全に行えるケースも多くあります。歯科医院によっては、かかりつけ内科と連携しながら、術前の評価・調整を丁寧に行っているところもあります。

また、血液をサラサラにするお薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している方でも、薬の中断をせずにインプラントを行う方法が医療的に確立されています。術後の出血管理や麻酔方法などを工夫すれば、安全に対応できるのです。つまり、持病の有無ではなく、「今の健康状態がどれだけ安定しているか」がカギなのです。

・静脈内鎮静法など安心の手術法

もうひとつ多く聞かれるのが、「怖い」「痛そう」という心理的な不安です。確かに、歯ぐきを切開してインプラント体を埋め込むという説明を聞くと、不安になるのも当然です。しかし、近年のインプラント治療では、不安や恐怖心をやわらげるための「静脈内鎮静法」が広く採用されています。

これは、点滴からリラックス効果のある薬剤を投与し、うとうとと眠ったような状態で手術を受けられる方法です。全身麻酔とは異なり、呼吸も自分でできて意識も薄く保たれているため、体への負担が軽く、安全性が高いのが特徴です。施術中の音や感覚もほとんど記憶に残らないため、「歯科治療が怖くて長年避けてきた」という方にも支持されています。

また、術後の痛みについても、近年の手術は低侵襲で腫れや出血を抑える工夫がなされています。最新のサージカルガイドを使えば、切開を最小限に抑えることができ、術後の回復が早まります。実際、多くの患者様が「思っていたより楽だった」「もっと早くやればよかった」と話されています。

・体への負担を減らす最新の治療スタイル

インプラント治療の技術は、ここ数年で飛躍的に進化しています。中でも注目されているのが、「フラップレス手術」や「即時埋入」といった低侵襲・短期間で行える術式です。

フラップレス手術とは、歯ぐきを切開せずにインプラントを埋入する方法で、専用のCTや3Dシミュレーションによって正確な位置に最小限の穴を開けるだけで済みます。これにより、術後の腫れや痛みを大幅に軽減でき、出血量も抑えられるのがメリットです。

また、「即時埋入」とは、抜歯と同時にインプラントを入れる方法で、骨の吸収を抑えながら治療期間を短縮できる利点があります。患者様の状態に適していれば、従来よりも格段に身体への負担が少ない治療が実現できるのです。

70代は、体力や回復力がまだしっかりとある年代です。だからこそ、最新技術を用いたインプラント治療を受けることで、心身への負担を最小限に抑えながら、長期的な健康を手に入れることが可能になります。

「手術が怖い」「年齢的にもう厳しいのでは」と感じている方こそ、ぜひ一度専門医に相談してみてください。不安をしっかり受け止め、丁寧に説明してくれる歯科医院なら、安心して一歩を踏み出せるはずです。

6. 「費用が高い」…その価値はあるのか?

・一生ものの“投資”として考える視点

「インプラントは良いと聞くけど、費用が高くて手が出ない…」という声は、70代の患者様からもよく寄せられます。確かに、1本あたりの相場は数十万円と、保険診療のブリッジや入れ歯と比べて高額です。しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてください。これは“治療費”ではなく、“人生の質(QOL)を上げるための投資”と言えるのではないでしょうか。

70代という年代は、まだまだ10年、20年と人生が続いていく時期です。そのなかで、しっかり噛める・話せる・笑えることが、どれだけ日常の安心感や楽しさを支えてくれるかは計り知れません。安価な治療を繰り返すよりも、長期的に安定した機能を維持できるインプラントを選ぶことは、結果的に「最も費用対効果の高い治療」になる可能性があります。

しかも、インプラントは正しく使えば10年〜20年以上の長持ちが期待できるため、「治療のやり直しが少ない=再治療費がかからない」という経済的な利点もあります。初期費用だけで判断せず、長期的な視点で捉えることが大切です。

・ブリッジ・入れ歯とのコスト比較

比較対象となるブリッジや入れ歯とインプラントをコスト面で比べると、たしかにインプラントは高く見えます。しかし、治療の性質と将来の影響を考慮すると、その差は単純な金額差以上の意味を持ちます。

たとえば、ブリッジの場合は健康な隣の歯を大きく削る必要があり、それによってその歯の寿命が短くなる可能性があります。さらに、削った歯が将来的に虫歯や歯周病にかかると、数年おきに再治療が必要になり、そのたびに費用と時間がかかります。

部分入れ歯は保険が効くぶん初期費用は抑えられますが、「違和感がある」「噛めない」「見た目が気になる」「バネで他の歯に負担がかかる」など、長期間の使用には物理的・精神的ストレスが伴うことが多いのが現実です。最終的に、インプラントにやり直す方も少なくありません。

その点、インプラントは周囲の歯に負担をかけることなく、機能と見た目の両方を高いレベルで回復できる治療です。最初にきちんとした治療を選ぶことで、結果的に「一度で済む」選択になる可能性もあるのです。

・分割払いや医療費控除など、賢い費用対策

それでもやはり「一括で支払うのは厳しい」という方もいらっしゃるでしょう。そんなときは、分割払いやデンタルローンの利用も視野に入れてみてください。多くの歯科医院では、金利の負担が少ないローンプランを用意しており、月々の支払いを抑えながら計画的に治療を進めることができます。

さらに、インプラント治療は医療費控除の対象となる場合が多く、一定額以上の医療費を支払った場合は、確定申告をすることで所得税や住民税の一部が還付される可能性があります。これは実質的な費用の軽減につながるため、制度を賢く活用することが大切です。

また、医療費控除の対象となるのは、インプラントだけでなく、骨造成や麻酔、レントゲン検査など治療に必要な全費用が含まれることが多く、意外と多くの支払いが還付の対象になることもあります。歯科医院によっては、控除申請のサポートをしてくれるところもありますので、遠慮なく相談してみましょう。

人生を通して見たとき、「よく噛める」「自然に笑える」「不自由なく話せる」という価値は、金額には代えがたいものです。インプラントはたしかに高額ですが、それ以上の満足と安心感をもたらしてくれる選択肢です。

「費用が高いから…」と悩むのではなく、「この先の人生でどうありたいか」を軸に考えてみてください。きっと、インプラントに投じる価値の大きさを実感できるはずです。

7. 後悔しないために…70代で選ぶ歯科医院の条件

・経験豊富なドクターを選ぶコツ

インプラント治療は、歯科医師であれば誰でも施術できる自由診療ですが、だからこそ医院選びが治療の成否を大きく左右します。特に70代でインプラントを検討している方にとっては、「人生後半のパートナー」として使うことになるインプラントだからこそ、慎重に歯科医院を選びたいところです。

もっとも重要なのは、インプラント治療の経験が豊富なドクターかどうか。年間の症例数や開院からの実績年数、骨造成やサイナスリフトといった難症例への対応経験があるかどうかなどを、事前に確認することが大切です。インプラントは外科的処置を伴うため、細かな判断力と技術力が求められます。

ホームページに掲載されている実績や資格だけでなく、実際のカウンセリングでの説明のわかりやすさ、患者の不安に対する姿勢なども判断材料にするとよいでしょう。「この先生なら任せられる」と思えることが、安心して治療に臨める第一歩です。

・カウンセリングの充実度が安心につながる

インプラント治療では、「何をされるのかわからない」「本当に自分に必要なのか不安」と感じる方も少なくありません。だからこそ、カウンセリングにどれだけ丁寧に時間をかけてくれるかは、歯科医院選びにおいてとても重要なポイントです。

良い医院では、いきなり治療をすすめるのではなく、CTや口腔内写真を使って状態を“見える化”しながら、患者の理解を深めようとする姿勢があります。そして、治療の選択肢や費用、期間、リスクまでしっかり説明したうえで、無理に押しつけるのではなく「患者と一緒に治療方針を決める」スタンスを持っているのが特徴です。

さらに、カウンセラーが在籍している医院であれば、ドクターには聞きにくい費用や支払い方法、生活上の不安なども気軽に相談でき、治療全体への納得感が高まります。70代という年代は、仕事や家族の都合も考慮しながら治療を進める必要があるため、そうした不安に寄り添ってくれる医院を選ぶことが後悔を防ぐカギとなります。

・長期メンテナンス体制のチェックポイント

インプラントは、埋入したら終わりではなく、その後のメンテナンスが非常に重要な治療です。特に70代でインプラントを受ける場合、残り数十年にわたって使い続けていくわけですから、定期的なケアを継続できる体制が整っているかどうかを確認する必要があります。

例えば、治療を担当したドクターがメンテナンスにも関与してくれるのか、担当衛生士が付き、個人の状態に合わせた予防プログラムを提供しているか、クリニック自体の継続性(経営基盤や後継体制)はあるかなど、長期的な視点でチェックすべき点は多岐にわたります。

また、インプラントの保証制度の有無や、トラブル時の再治療体制も見逃せません。「10年保証」などを掲げていても、細かい条件が設けられている場合がありますので、契約内容をしっかり確認することが大切です。

治療後のメンテナンスに力を入れている医院では、インプラント以外の歯や歯ぐきの健康もしっかり管理されるため、お口全体の健康維持にもつながります。これは将来的に他の歯を守ることにもなり、結果的に“インプラントを長く使える環境づくり”にもなります。

医院選びは、単なる技術や料金の比較だけではありません。自分のライフスタイルや価値観に合ったパートナーを見つけることが、インプラント成功のカギなのです。

8. 70代のインプラント治療における「成功率」を左右する要素とは?

・インプラントの「成功」とは何を意味するのか

「インプラント治療の成功率は高い」とよく言われますが、そもそも“成功”とは何を指すのでしょうか。医学的にいう「成功」とは、インプラントが骨としっかり結合し、長期間にわたり安定して機能することを意味します。ただし、成功率は単なる数字だけでは語れません。患者様一人ひとりの口腔環境や生活習慣によって、その意味合いは変わってくるのです。

一般的に、現在のインプラント治療は5年生存率で95%以上、10年でも90%を超える高い成績を出しています。しかし、これは「治療が終わった直後」だけでなく、その後の使い方やケアの状況によって大きく変動します。とくに70代の方にとっては、「この先の人生でずっと使えるか」という長期視点での成功が重要となります。

つまり、治療そのものだけでなく、その後の維持・管理までを含めたトータルの“成功”を目指すことが、インプラント治療において本当の意味で求められる成果なのです。

・治療前に左右される成功要因:検査・診断・プランニング

インプラントの成功を左右する最初のカギは、治療前の診断と計画の質にあります。具体的には、CT撮影や口腔内スキャンを使った精密な検査で、骨の量・質・神経や血管の位置を正確に把握し、リスクの少ない埋入位置を導き出すことが不可欠です。

経験豊富な歯科医師ほど、こうした診断に時間をかけ、「この患者さんにとって本当に必要な治療は何か」を多角的に見極めます。70代の場合、既存の被せ物やブリッジ、歯周病の有無、生活習慣病との関係など、診るべきポイントは多岐にわたります。

また、術前のリスク評価が不十分だと、インプラントが骨と結合しなかったり、周囲に炎症が起こるなどのトラブルにつながることも。つまり、「どこで治療を受けるか」ではなく、「どれだけ適切に準備されているか」が成功率に直結するというわけです。

・治療後に左右される成功要因:セルフケアと定期メンテナンス

もうひとつの重要な成功要因は、治療後の生活習慣とメンテナンスです。インプラントは虫歯にはなりませんが、「インプラント周囲炎」という炎症によって支えとなる骨が溶けてしまうことがあります。これは、天然歯の歯周病と非常によく似ており、セルフケアと歯科医院でのプロケアの両立が予防のカギです。

インプラントを長持ちさせるには定期的なメンテナンス(3ヶ月〜6ヶ月ごと)が必須です。ここで噛み合わせのチェック、清掃、炎症の早期発見などを行うことで、トラブルを未然に防げます。

さらに、喫煙習慣もインプラントの成功率に大きく影響します。タバコは歯ぐきの血流を悪化させ、骨との結合を妨げたり、周囲炎のリスクを高めたりします。歯科医師から「禁煙を強くおすすめします」と言われるのは、医学的に明確な根拠があるからです。

つまり、治療後の“使い方”がインプラントの寿命と成功率を決定づけるということ。高額な治療をムダにしないためにも、正しい知識と生活習慣の見直しが求められます。

9. インプラントは“終わり”じゃなく“これから”のために

・見た目だけでなく、健康面にも影響する歯

「歯が1本くらいなくても問題ない」と思っていませんか?実は、1本の歯を失うことは、見た目の問題以上に全身の健康や将来の生活の質(QOL)に大きく影響します。とくに70代からは、歯の1本の損失がドミノのように他の歯へ負担をかけ、さらなる歯の喪失を引き起こすことも少なくありません。

歯を失うと噛み合わせのバランスが崩れ、残っている歯に偏った力が加わります。その結果、歯が移動したり傾いたりして、咀嚼機能の低下、顎関節症、消化不良、さらには姿勢の悪化や肩こりまで引き起こすことがあるのです。

インプラントはこうした負の連鎖を防ぐために、天然歯に最も近い構造と機能を持つ治療法として、ただの「見た目を整える手段」ではなく、「将来の健康への投資」として選ばれるようになってきました。70代というタイミングで対処することで、その先の10年、20年の健康を守ることにつながります。

・自分の歯のように使える喜び

インプラントの最大の魅力は、“自分の歯とほぼ同じ感覚”で使えるという点にあります。しっかり噛めることで、ステーキやせんべいといった硬いものでも遠慮せず食べられるようになり、「好きなものを思い切り楽しめる」という、当たり前の幸せを取り戻せます。

また、入れ歯のように外れる心配がなく、口元の自然な見た目も維持できるため、会話や笑顔にも自信が戻るという患者様の声も多く聞かれます。実際、インプラントによって人との交流が増えたり、活動的な生活に変わったという方も少なくありません。

さらに、インプラントは周囲の歯を削らないため、他の健康な歯を守るという意味でも優れた治療です。70代はまだ多くの歯が残っている方が多い年代。今のうちにしっかりとした治療を選ぶことで、「残りの歯の寿命」を延ばすことにもつながります。

自分の歯のように自然に使えるからこそ、インプラントは「失った歯の代わり」ではなく、「これからの人生を支える基盤」として、多くの方に選ばれています。

・これからの人生を自分らしく生きる選択肢

70代は、人生の後半戦。仕事、家庭、健康、すべてに変化が訪れるなかで、自分の体を大切にする意識が高まる年代でもあります。その中で「噛める」「話せる」「笑える」という口元の快適さは、生きがいや自信、そして生活の質に直結する大切な要素です。

歯のトラブルを放置していると、いずれは複数本の歯を失い、選択肢が限られてしまう可能性もあります。だからこそ、1本の欠損をきっかけにしっかり治療と向き合うことは、「後悔しない人生」への第一歩とも言えるのです。

また、インプラント治療は単に“歯を埋める”だけの行為ではなく、その人のライフスタイルや人生設計に寄り添う医療でもあります。「どんな食事を楽しみたいか」「どう人と関わりたいか」「何歳まで自立して暮らしたいか」——そうした希望を叶えるための、現実的な選択肢がインプラントなのです。

インプラントは、失った歯を補う“終わりの治療”ではなく、これからの人生をより豊かに、自分らしく生きるための“はじまりの治療”。歯を失った事実をマイナスにせず、新たな一歩につなげるために、ぜひ一度前向きにご検討ください。

10. 迷ったら、まずは気軽にご相談ください

・あなたにとって本当に必要な治療かどうか

「インプラントにしたほうが良いのか、それとも他の方法があるのか…」と迷われる方は非常に多くいらっしゃいます。それもそのはずで、歯科治療は患者一人ひとりの状態や価値観によって最適な選択肢が異なるため、誰かの正解がそのまま自分に当てはまるとは限りません。

特に70代の方は、これからの健康や生活設計をしっかり考えたいタイミングです。「見た目を整えたい」「好きなものを噛んで食べたい」「人前で自然に話したい」など、目的も人それぞれ。治療の選択肢を比較し、自分にとって本当に必要な方法を見つけることが大切です。

インプラント治療は、メリットだけでなく手術や費用、メンテナンスなど気になる点も多いため、まずは専門的な知識をもった歯科医師としっかり話す時間を取ることをおすすめします。相談だけであれば多くの医院が無料または低価格で対応しており、「相談=すぐに治療を始めなければならない」ということはありません。

・無理に勧めず、一緒に考えるスタンス

歯科医院によっては、インプラントの利点だけを強調したり、早急に契約を迫るようなケースがあるかもしれません。しかし、本当に信頼できる歯科医療機関であれば、無理にインプラントを勧めるのではなく、他の治療法との違いやリスクについても丁寧に説明してくれるはずです。

カウンセリングを受ける際には、治療方法だけでなく、費用、通院回数、術後の生活やケアの内容など、どんな些細なことでも遠慮なく質問してみてください。疑問を残したまま治療に進むと、後から「こんなはずじゃなかった」と感じてしまうこともあります。

逆に、納得がいくまで丁寧に説明してくれる姿勢があれば、治療に対する安心感と信頼は大きく高まります。一方的な説明ではなく、「患者と一緒に考える」スタンスをもって対応してくれる医院かどうかが、判断のポイントです。

また、すぐに決断を迫られることが不安な場合は、「まずは相談だけ」「検査を受けたうえで考える」など、段階的に進める方法もあります。最初の一歩を小さくすることが、最終的に大きな安心へとつながるのです。

・一歩踏み出した方から、未来が変わる

歯を失ったまま放置してしまうと、周囲の歯が動いて噛み合わせが崩れたり、顎の骨が吸収されたりと、思わぬ悪影響が出てくることがあります。「痛みがないから」「忙しいから」と後回しにしてしまいがちですが、歯の問題は時間とともに進行してしまうもの。だからこそ、「今の状態を正確に知る」ことから始めてみませんか?

実際に相談を受けた多くの方が、「思っていたよりも選択肢があった」「自分でも治療が受けられると知って安心した」と話されています。不安や迷いは、情報と対話によって軽くなるものです。そして、その一歩が将来の生活を大きく変えるかもしれません。

70代は、治療と予防の両方に取り組める“ゴールデンタイム”です。体力も回復力もまだ十分あるからこそ、今からの選択が10年後、20年後の健康に直結します。自分の体と向き合い、未来の自分のために今できることを始めてみてください。

迷っているのは、あなたが真剣に考えている証拠。だからこそ、その迷いをひとりで抱え込まず、信頼できる医療者に相談してみてください。その一歩が、もっと自由に、もっと自然に笑える日々への始まりとなるはずです。

東京都品川区YDC精密歯周病インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F

『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18

*監修者

医療法人社団スマイルパートナーズ

理事長 齋藤 和重

*経歴

1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。

2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。

2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。

*所属

ICOI国際インプラント学会 指導医

ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター

ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト

ITI Member

OAM先進インプラント認定医・公認インストラクター

日本口腔インプラント学会 会員

日本顎顔面インプラント学会 会員

国際審美学会 会員

日本歯科審美学会 会員

日本アンチエイジング歯科学会 会員

・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)

CID Club (Center of Implant Dentistry)所属

みなとみらい(MM)インプラントアカデミー 所属

国際歯周内科研究会 所属

5-D JAPAN 所属

デンタルコンセプト21 所属

・インディアナ大学歯学部 客員 講師

・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員

・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー

・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒

・USC   University of Southern California)センチュリー・クラブ

・プレミアム・メンバー

※詳しいプロフィールはこちらより

 

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医療法人スマイルパートナーズでは、各分野の知識豊富な歯科医師の監修のもとで運営されており、正確で信頼性のある医療情報の提供に努めます。また、東京都品川区の審美インプラント治療専門歯科として安心して治療に臨める環境づくりを大切にしています。