インプラントの耐用年数は?定期的なメンテナンスが長持ちの秘訣

1.「インプラントって、どのくらいもつの?」

耐用年数の平均はどれくらい?一般的なデータと実情

インプラント治療を検討されている多くの方が、まず気になるのが「一度治療したら、どのくらい長持ちするのか」という点ではないでしょうか。一般的に、インプラントの耐用年数は10〜15年がひとつの目安とされています。しかし、これはあくまで平均的な数値。実際には、20年以上問題なく使用できているケースも珍しくありません。インプラント自体は人工物であり、むし歯にはなりませんが、メンテナンスを怠ると周囲の骨や歯ぐきに炎症が起き、結果的に寿命を縮めてしまうことがあります。ですから、“インプラントの耐久性=素材の問題”だけではなく、日常のケアや生活習慣にも大きく左右されるのです。

10年?20年?それ以上?長持ちする人の特徴とは

「せっかく治療するなら、なるべく長く使いたい」――これはすべての患者様に共通する願いです。では、インプラントが10年、20年と長持ちする人にはどんな共通点があるのでしょうか。まず第一に挙げられるのが、定期的なメンテナンスを受けていること。インプラントは天然歯と同じように、歯ぐきや骨と密接に関係しているため、歯科医院でのクリーニングやチェックが非常に重要です。また、喫煙習慣がないこと、歯ぎしりや食いしばりが少ないこと、噛み合わせが安定していることなども寿命を延ばす要素です。つまり、インプラントを長く使い続けるには、“入れたあと”の意識と行動が何よりも大切だと言えるでしょう。

入れ歯やブリッジと比べてどう違う?

インプラントの耐用年数について考えるうえで、従来の治療法との比較も気になるところです。たとえば、部分入れ歯の平均寿命は5〜7年程度、ブリッジでは7〜10年ほどとされており、インプラントはそれらに比べて長期的な安定性が高いことがわかります。また、インプラントは周囲の歯を削らずに済むため、残存歯の寿命を延ばす効果も期待できます。一方で、初期費用は比較的高額であることや、治療期間が長くなることなど、検討すべき要素もあるため、患者様のライフスタイルや口腔内の状態に応じて最適な選択をすることが大切です。

インプラントは決して“入れたら終わり”ではありません。大切なのは、「どう使い続けていくか」です。当院では、治療前から将来のメンテナンスに至るまで、患者様お一人おひとりに合わせた丁寧なご提案を行っています。インプラントを“長く、快適に、安心して”使っていただけるよう、私たちは全力でサポートいたします。

2.「なぜ“インプラントの寿命”に差が出るのか?」

>噛み合わせやメンテナンスが影響する寿命の秘密

インプラントの寿命に個人差がある理由には、いくつかの要因が複雑に絡んでいます。中でも特に影響が大きいのが「噛み合わせ」と「メンテナンス状況」です。噛み合わせが悪い状態で放置されると、インプラントに過度な力がかかり、歯ぐきや骨に炎症が起きやすくなります。その結果、周囲の骨が徐々に吸収され、インプラントの固定力が失われるリスクが高まるのです。

さらに、メンテナンス不足も大きな落とし穴です。インプラントは人工歯であるため虫歯にはなりませんが、周囲の歯肉や骨は天然の組織でできているため、ケアを怠ると歯周病に似た「インプラント周囲炎」が発生します。これが進行すると骨の吸収が進み、せっかく埋入したインプラントが抜けてしまう恐れもあるのです。つまり、インプラントの寿命は「正しいケア」と「適切な力の分散」が支えているのです。

生活習慣や全身の健康状態も関係している

インプラントの持ちを左右するのは、口の中の環境だけではありません。日々の生活習慣や全身の健康状態も密接に関係しています。たとえば、喫煙は血流を悪くし、歯ぐきや骨の再生を妨げるため、インプラントの成功率や耐用年数に大きな悪影響を及ぼします。また、糖尿病などの全身疾患がある方は、炎症が起きやすく治癒も遅いため、術後の管理が非常に重要です。

さらに、ストレスによる歯ぎしりや食いしばりも要注意です。無意識にかかる強い圧力は、インプラント本体だけでなく、周囲の組織にもダメージを与えることがあります。こうした生活習慣や身体のコンディションをしっかり把握し、医師と共有することで、適切な治療設計と術後の対応が可能になります。

医師の技術と設計力が長持ちに直結する理由

インプラント治療の成否は、患者様側の努力だけでなく、医師側の診断力・技術力にも大きく左右されます。たとえば、噛み合わせを的確に設計できているか、骨の質や量に応じたインプラントを選定しているか、術後のフォロー体制が整っているかといった点は、寿命に直結する重要な要素です。

また、インプラントを埋入する角度や深さ、上部構造の素材と形状、隣接する歯とのバランスなど、設計段階での微細な調整が、後の快適性や耐久性に大きな差を生みます。熟練した医師であれば、そうした細部にまでこだわり、長く安定して使える治療計画を構築してくれるでしょう。

当院では、治療前の精密検査とシミュレーションを重視し、患者様一人ひとりの骨や噛み合わせの状態に最適なプランをご提案しています。「インプラントを長く使いたい」「失敗したくない」という方こそ、まずは信頼できる歯科医院で、じっくりカウンセリングを受けることが成功への第一歩です。

3.「実はインプラント自体は“劣化しにくい”素材」

医療用チタンやジルコニアが選ばれる理由

インプラントの耐久性を語るうえで注目すべきは、「そもそもインプラント自体は非常に劣化しにくい素材でできている」という事実です。現在、多くの歯科医院で採用されているのは、医療用チタン、もしくは近年注目されているジルコニアです。これらの素材は、体内に埋め込んでも拒絶反応を起こしにくく、長期間の使用にも耐えうる性質を持っています。

特にチタンは、医療分野において人工関節や骨折治療用のプレートなどでも用いられており、その生体適合性と耐腐食性の高さは実証済みです。また、軽量でありながら強度に優れ、骨としっかり結合する“オッセオインテグレーション”という性質を持つため、インプラント体として非常に適しています。

一方、審美性を重視する方には、白くて自然な色味のジルコニアが選ばれることもあります。ジルコニアはセラミックの一種で、金属を含まずアレルギーのリスクが少ないうえ、審美的にも優れているため、特に前歯部の治療で人気です。

人体との親和性が高く“腐食しにくい”特性

チタンやジルコニアが歯科インプラントとして適しているもう一つの理由は、“腐食しにくい”という点です。口腔内は常に唾液にさらされ、食事や飲み物などでpHが大きく変化する過酷な環境ですが、これらの素材はその影響をほとんど受けません。長期間、変質や劣化を起こさず安定して機能するため、理論上は「半永久的に使える」とも言われています。

ただし、インプラント体が丈夫であるからといって安心しすぎるのは禁物です。素材が腐食しなくても、その周囲の歯肉や骨が弱くなれば、結果的にインプラントの寿命を縮める原因になります。つまり、「素材の優秀さ」と「口腔環境の健全さ」は、セットで考える必要があるのです。

劣化よりも“周囲の骨と歯ぐき”がポイントに

実際のところ、インプラント治療が長く続くかどうかを左右するのは、インプラント本体の強度ではなく、「周囲の骨と歯ぐきの健康」が大きなカギを握っています。特に問題になりやすいのが“インプラント周囲炎”です。これは天然歯における歯周病と似た炎症で、プラークや汚れが原因で歯ぐきに炎症が起こり、徐々に骨が溶けてしまう病気です。

インプラント周囲炎が進行すると、せっかく埋入したインプラントがぐらつき、最終的には抜け落ちてしまう可能性もあります。つまり、いくらチタンやジルコニアといった耐久性のある素材を使っても、ケアを怠ると“長持ちしない”という結果になりかねません。

当院では、治療後もインプラントを長く快適にご使用いただくために、術後のメンテナンス指導や定期検診を徹底しています。患者様のインプラントが、素材のポテンシャルを最大限に発揮できるよう、プロの視点から継続的にサポートいたします。

4.「“一生もの”に近づけるには、どうすればいい?」

毎日の歯磨きだけでは不十分?必要なケアの実際

インプラントを長く快適に使うためには、治療後のセルフケアが非常に重要です。「人工歯だから虫歯にならないし大丈夫」と思っていませんか?確かにインプラントは虫歯にはなりませんが、歯ぐきや周囲の骨は天然歯と同様にケアが必要です。特に注意したいのが「インプラント周囲炎」。これは天然歯でいう歯周病のようなもので、歯磨き不足やプラークの蓄積により、歯ぐきが炎症を起こし、放置すると骨が溶けてしまいます。

インプラント周囲炎を予防するには、正しい歯磨き方法と専用のケアグッズの活用が効果的です。たとえば、歯間ブラシやフロスを使って歯と歯ぐきの間をしっかり清掃すること、毛先の細い歯ブラシでやさしく磨くことが基本です。また、抗菌性のあるマウスウォッシュを併用するのも良いでしょう。とはいえ、これらを毎日丁寧に行うのは簡単ではありません。だからこそ、プロの手によるメンテナンスが必要なのです。

歯科医院での定期メンテナンスの重要性

セルフケアに加えて、歯科医院での定期メンテナンスは“インプラントを一生使う”ためのカギと言えるでしょう。多くの専門機関では、3〜6ヶ月ごとの定期検診を推奨しています。このメンテナンスでは、歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニング(PMTC)で、普段の歯磨きでは落としきれないプラークやバイオフィルムを除去します。

また、歯ぐきの炎症の有無やインプラント周囲の骨の状態もチェックされるため、周囲炎の早期発見・早期対応が可能です。もしもトラブルの兆候が見つかれば、その時点で治療やケアの見直しを行うことで、深刻な事態を未然に防ぐことができます。

当院では、インプラント治療後の定期メンテナンス体制を万全に整え、患者様一人ひとりの口腔内の状態に合わせた予防プランをご提案しています。専任の衛生士による丁寧なクリーニングとアドバイスを通じて、末永くインプラントをご使用いただけるようサポートします。

噛み合わせのチェックと微調整が寿命を延ばすカギ

インプラントの寿命において意外と見落とされがちなのが、「噛み合わせのバランス」です。インプラントは天然歯と違って神経がないため、噛む力の加減がわかりづらく、過度な力がかかってしまうことがあります。その結果、上部構造が欠けたり、インプラント体に負担がかかって周囲の骨にダメージを与えることも。

特に歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は注意が必要です。ナイトガードの使用や噛み合わせの調整によって負担を減らすことで、インプラントの寿命を飛躍的に延ばすことが可能です。定期的に歯科医院で噛み合わせのチェックを受けることは、長く使うために欠かせない習慣の一つといえるでしょう。

インプラントは「入れて終わり」ではありません。毎日のセルフケアと定期メンテナンス、そして噛み合わせのチェックという“三本柱”をしっかり実践することが、“一生もの”に近づける最善の方法なのです。

5.「インプラントの寿命を縮める“意外な習慣”」

喫煙・歯ぎしり・偏った食習慣が与える悪影響

インプラントは高い耐久性を誇る治療法ですが、日々の生活習慣によって寿命が短くなってしまうことがあります。中でも最も悪影響を及ぼすのが「喫煙」です。タバコに含まれるニコチンは血流を悪化させ、インプラントと骨の結合を妨げるだけでなく、歯ぐきの治癒を遅らせます。また、長期的に見ると、インプラント周囲炎の発症リスクも高まるとされており、喫煙者は非喫煙者に比べて明らかにインプラントの寿命が短くなる傾向があります。

さらに、「歯ぎしり」や「食いしばり」の癖がある方にも注意が必要です。強い力が繰り返しかかることで、インプラントに過剰な負荷がかかり、周囲の骨にダメージを与えることがあります。場合によっては、上部構造が欠けたり、インプラント体自体が損傷する可能性も否定できません。食事の内容についても、硬すぎる食品や極端に偏った食生活は、口腔内環境を乱し、炎症の原因になることがあります。

放置しがちな“歯ぐきの炎症”が危険サイン

もうひとつ、見逃してはならないのが“歯ぐきの炎症”です。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯ぐきの健康とは密接に関係しています。インプラントの周囲にプラークや歯石がたまると、歯ぐきが赤く腫れたり、出血を起こすことがあります。これを放置すると、「インプラント周囲炎」と呼ばれる状態に進行する恐れがあります。

このインプラント周囲炎は、骨の吸収を引き起こし、最悪の場合インプラントが抜けてしまうという深刻なトラブルを招きます。しかも初期段階では痛みなどの自覚症状が出にくいため、気づいたときには進行していたというケースも少なくありません。「ちょっと歯ぐきが赤いかも」「最近、出血しやすい気がする」と感じたら、それは大事なサインかもしれません。早めの受診が、寿命を守る第一歩です。

自覚症状が出にくいからこそ要注意

インプラントの寿命を脅かす要因の多くは、日常の中にひそんでいます。そしてその多くが「自覚しにくい」のが厄介な点です。たとえば、歯ぎしりの癖は就寝中に無意識に行っていることが多く、自分では気づきにくいものです。また、歯ぐきの腫れや出血も、痛みを伴わないため「そのうち治るだろう」と放置しがちです。

しかし、こうした小さなトラブルの積み重ねが、インプラントの土台である骨や歯ぐきを蝕んでいくのです。だからこそ、インプラントを長持ちさせるためには、「今は大丈夫」ではなく、「これからも大丈夫」であるための予防意識が不可欠です。当院では、患者様一人ひとりの生活背景まで考慮したアドバイスを行い、インプラントの寿命を最大限に延ばすサポートをしています。

インプラント治療を“長く使う”ためには、治療そのものだけでなく、治療後の生活も重要な要素です。何気ない習慣が寿命を左右するということを、ぜひ覚えておいてください。

6.「“インプラント周囲炎”は寿命を脅かす最大の敵」

インプラントも“歯周病”になるって本当?

インプラントは人工物であるため、虫歯になることはありません。しかし、歯周病のような症状がインプラントの周囲に起こることがあるのをご存知でしょうか。それが「インプラント周囲炎」です。これは、天然歯に起こる歯周病と似た症状を引き起こし、歯ぐきの腫れ、出血、膿、さらには骨の吸収まで進行してしまう病気です。しかも、進行スピードが早いのが特徴で、気づいたときにはすでに重度になっているケースもあります。

インプラント周囲炎の原因は主にプラークの蓄積です。毎日の歯磨きが不十分だったり、歯科医院での定期的なクリーニングを怠っていると、インプラントの周囲に細菌が繁殖しやすくなり、炎症が起こります。また、喫煙や糖尿病といった全身疾患も発症リスクを高める要因として知られています。

骨の吸収が進むと抜けてしまうことも

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支えている骨が徐々に吸収されていきます。インプラントは骨に直接埋め込まれているため、その骨が減ってしまえば、いずれはインプラントがグラつき、最終的には脱落してしまうこともあります。これは非常に深刻なトラブルであり、せっかく高額な費用と時間をかけて治療したインプラントが、数年で使えなくなるという事態にもなりかねません。

さらに恐ろしいのは、この病気が“痛みなく進行する”という点です。自覚症状がほとんどないまま、気づいたときには大きな骨の吸収が起こっていたということも。これは天然歯の歯周病にも共通する点ですが、インプラントの場合は「人工歯だから大丈夫」と油断してしまい、発見が遅れる傾向にあります。

周囲炎の早期発見・早期対応が長持ちのポイント

インプラントを長持ちさせるためには、この“インプラント周囲炎”をいかに予防し、早期に発見・対処できるかが非常に重要です。そのために欠かせないのが、毎日の丁寧なセルフケアと、歯科医院での定期メンテナンスです。セルフケアでは、専用の歯間ブラシやデンタルフロスを使って、インプラントの周囲を清潔に保つことが基本。特にインプラントと歯ぐきの境目には汚れがたまりやすいため、丁寧なブラッシングが欠かせません。

一方、歯科医院での定期検診では、目に見えない部分の汚れや炎症をチェックし、必要に応じて専用の器具でクリーニングを行います。インプラントの状態や周囲の歯ぐき、骨の健康状態を細かくモニタリングすることで、早期の異常を察知しやすくなります。当院では、インプラントを入れた患者様に対し、術後から継続的なメンテナンスプログラムをご提案し、10年、20年先も安心して使っていただけるようにサポートを行っています。

「治療して終わり」ではなく、「治療してからがスタート」という意識を持って、定期的なケアに取り組むことが、インプラントを一生ものに近づける秘訣です。もし現在、インプラント周囲に少しでも違和感を感じている場合は、自己判断せず、早めに歯科医院での診察を受けるようにしましょう。

7.「10年以上使える人に共通する“3つの習慣”」

メンテナンスを定期的に受けている

インプラントを長持ちさせる人のもっとも大きな共通点は、歯科医院での定期メンテナンスを欠かさないことです。インプラント治療が成功した後も、月日とともに口腔環境は少しずつ変化します。歯並びや噛み合わせの変化、歯ぐきの状態、清掃状態など、患者様ご本人では気づけない変化を見逃さないために、プロの目によるチェックが欠かせません。

当院では、術後のメンテナンスとして3~6ヶ月ごとの定期検診をおすすめしています。メンテナンスではインプラント周囲の清掃に加えて、噛み合わせの調整、歯ぐきの状態確認、X線による骨のチェックなどを行います。これにより、初期のトラブルを早期に発見し、大事に至る前に対応することが可能になります。

噛み合わせを定期的にチェックしている

インプラントが長持ちするかどうかに大きく関わるのが「噛み合わせ」の状態です。天然歯に比べ、インプラントは微細な力の吸収や調整が効きにくいため、強い力が集中してしまうと歯ぐきや骨に過度な負担がかかってしまいます。これは“インプラントの寿命”に直結する重大なポイントです。

とくに夜間の歯ぎしりやくいしばりがある方、歯並びに歪みがある方は、インプラントに想定以上の負荷がかかっている可能性があります。こうしたリスクを防ぐためには、定期的な噛み合わせのチェックが必要不可欠です。当院では、インプラント装着後のメンテナンスで噛み合わせも毎回確認し、必要に応じてナイトガードの使用やかみ合わせの微調整を提案しています。

インプラントだけでなく“お口全体”の健康を意識

インプラントはあくまで“人工歯根”ですが、それを支えるのは周囲の骨や歯ぐき、そしてお口全体の健康です。インプラント部分だけを気にしていても、周囲の天然歯が虫歯や歯周病でダメージを受けてしまえば、噛み合わせが崩れたり、全体のバランスが崩れて、結果的にインプラントに負担がかかることになります。

10年以上トラブルなくインプラントを維持できている方は、インプラント以外の歯もしっかりとケアし、口腔内全体のバランスを整える努力をされています。たとえば、毎日の丁寧なブラッシング、歯間ブラシの活用、フロスでの補助清掃、そして何より歯科医院での継続的なチェックと治療の継続です。虫歯治療の遅れ、歯ぐきの腫れなどを早期に対処することで、インプラントへの二次的な影響も最小限に抑えることができます。

インプラントは「手術をして終わり」の治療ではありません。むしろ、そこからが“健康な歯として生涯使い続けるスタート”です。長く使い続けられている方々の共通点は、決して特別なことをしているのではなく、基本をきちんと積み重ねている点にあります。あなたも、インプラントを大切に長く使うために、まずはこの3つの習慣を取り入れてみてください。

8.「万が一壊れても“再治療”はできる?」

インプラントのパーツ交換や上部構造の再製作とは

インプラントは「永久的に壊れない」ものではありません。しかし、万が一トラブルが起きた場合でも、多くのケースでは再治療が可能です。インプラントは主に3つのパーツから構成されています。「インプラント体(人工歯根)」「アバットメント(連結部)」「上部構造(かぶせ物)」です。壊れたり、緩んだりすることが多いのは、インプラント体ではなく、上部構造やアバットメントの部分です。

たとえば「かぶせ物が割れてしまった」「かみ合わせが強くて欠けてしまった」といったトラブルであれば、上部構造だけを再製作することで対処できます。アバットメントの破損や緩みに対しても、適切に取り外して交換することが可能です。これらの処置は比較的短時間で済むことが多く、大がかりな再手術の必要がないため、患者様の負担も軽く済みます。

骨の状態が良ければ“再埋入”も可能

ごくまれに、インプラント体そのものが抜けてしまうケースもあります。主な原因としては、インプラント周囲炎による骨の吸収、あるいは強い衝撃などによる脱落です。しかし、このような場合でも、残っている骨の状態が良好であれば、再度インプラントを埋める「再埋入」が可能となります。

再埋入に際しては、事前にCT撮影などで十分な診査を行い、骨量や骨質を慎重に評価します。必要に応じて骨造成(骨を増やす治療)を併用することで、再びしっかりとインプラントを固定できるように準備を整えます。失敗や再治療に対して不安を抱える方も多いですが、適切な管理と対応によって、リカバリーの道は十分に開かれているのです。

トラブル時に安心できる医院選びのポイント

インプラントの再治療をスムーズに進めるためには、最初から「再治療にも対応できる体制がある医院」を選ぶことが重要です。インプラントは一度治療すれば終わり、という性質のものではなく、数年後・数十年後にも何らかのフォローが必要になる可能性があります。そのとき、元の医院でしっかりとデータが保管され、再治療のノウハウを持っているかどうかが、大きな安心材料となります。

当院では、すべての患者様に対して治療データを長期的に保存し、術後のフォロー体制を整えています。また、万が一のトラブル時にも、インプラントの再設計や再埋入を想定した治療計画をご提案可能です。さらに、他院で受けたインプラントに関するご相談にも対応しておりますので、既存の治療に不安がある方も、お気軽にご相談いただけます。

インプラントは「壊れたら終わり」ではありません。むしろ、トラブルにどう対応するか、そして“再び快適に噛める状態へ戻す力”があるかどうかが、歯科医院の真価といえるでしょう。長く使い続けるからこそ、万が一の時も「安心して頼れる場所」があるというのは、大きな安心につながります。

9.「当院が目指す“20年先も機能するインプラント”」

長期耐用を支える診査・診断・設計のこだわり

インプラント治療において「長く快適に使えること」は非常に重要です。当院では、インプラントをただ“埋める”だけではなく、“機能し続ける”ことをゴールにしています。そのためには、治療前の段階からの徹底した診査と診断、そして綿密な治療設計が欠かせません。

まず、インプラント治療に先立ってCT撮影を行い、骨の厚みや密度、神経や血管の位置などを3次元的に正確に把握します。これにより、インプラントを埋入する最適な位置と角度をミリ単位で設計することが可能です。わずかなズレが噛み合わせのトラブルや長期的なトラブルに繋がるため、事前のシミュレーションを徹底することが、長持ちするインプラントを支える土台となります。

質の高い素材と最新設備を使用

耐久性のあるインプラント治療には、使用する素材や機材の品質も非常に大切です。当院では、長年にわたり臨床実績のある国内外の信頼できるインプラントメーカーの製品を厳選して使用しています。チタンやジルコニアといった生体親和性に優れた素材は、体内で腐食しにくく、骨との結合も安定しているため、長期にわたって機能性と安全性を保ちやすいのが特長です。

また、インプラント手術には専用の手術ユニットや滅菌管理された環境が求められます。当院では清潔なオペ室を完備し、インプラント専門のドクターが、マイクロスコープやガイドシステムなどの先端設備を活用して精密な治療を行っています。治療の“質”が高ければ高いほど、インプラントの寿命は飛躍的に延びると考えています。

術後フォローの体制と再治療時の支援

どれだけ精密な治療を行っても、インプラントは“入れて終わり”ではありません。むしろ大切なのは、その後のケアです。当院では、術後のメンテナンス体制にも力を入れており、定期的なチェックとクリーニングを通じて、インプラントの状態を長期にわたりモニタリングしています。

歯科衛生士による専門的なメンテナンスだけでなく、噛み合わせのチェックやインプラント周囲炎の早期発見にも努めています。インプラント周囲の小さな異変も見逃さず、必要に応じて対応できる体制を整えています。また、仮に何らかのトラブルが発生した場合でも、当院では再治療の選択肢をご提示し、可能な限り患者様の不安や不自由を取り除けるよう、丁寧にサポートいたします。

「10年持てば十分」と言われていたインプラント治療も、いまや“20年”“30年”を見据えた治療へと進化しています。だからこそ、私たちは短期的な成功だけでなく、20年後の未来を見据えたインプラント治療をご提供したいと考えています。

患者様の人生に長く寄り添う“パートナー”として、私たちはインプラント治療のすべての過程において、安心と信頼を感じていただけるよう取り組んでいます。

10.「“一生ものにしたい”あなたへ、まずは相談から」

ご自身の口腔状態にあった治療計画のご提案

「インプラント治療に興味はあるけれど、長く使えるか不安…」そんな気持ちをお持ちの方は少なくありません。確かに、インプラントは“人工の歯”である以上、万能ではありません。しかし、患者様一人ひとりの口腔状態やライフスタイルにあわせて適切な治療計画を立てることで、その耐用年数は大きく伸ばすことができます。

当院ではまず、CT撮影による骨の量や質の確認、歯周組織の状態、噛み合わせや生活習慣などを総合的に診断します。そのうえで、患者様のご希望や将来的な見通しを丁寧に伺いながら、最適な治療法をご提案します。例えば、骨造成が必要な場合にはそのメリットとデメリットを明確に伝えたうえで判断していただけるよう、常に透明性の高い説明を心がけています。

将来を見据えた“メンテナンス設計”を含めて考える

インプラントを長持ちさせるためには、術後のメンテナンスが欠かせません。ただ“入れる”だけでなく、定期的にチェックを受け、噛み合わせや清掃状態を維持していくことが、インプラントの耐用年数に直結します。

当院では、治療の初期段階から「どのようなメンテナンスを、どのタイミングで行うのか」までを含めた“長期設計”をご提案しています。これは、患者様にとって予期せぬトラブルを避けるだけでなく、日々の生活において安心感を持ってインプラントを使い続けていただくための重要なステップです。

また、患者様のライフスタイルや年齢の変化に応じて、メンテナンス方法や通院頻度の見直しも柔軟に対応しています。例えば、ご高齢になって通院が難しくなった場合は、訪問診療でのサポートやご家族との連携も視野に入れています。

あなたの大切な歯として、長く使うための第一歩

インプラントは、単なる“人工の歯”ではありません。それは、失われた歯の機能や美しさを取り戻し、再び自信を持って食事や会話を楽しめるようになるための、いわば「人生の再スタート」に寄り添う存在です。

そして、その“再スタート”を確実に支えるためには、まずは今のお口の状態を正確に把握することが必要です。「金属アレルギーがある」「骨が足りないかもしれない」「本当に自分に合っているのか不安」——こうした疑問や不安も、すべて初回カウンセリングでご相談いただけます。

当院では、無理な治療の押しつけや過度な勧誘は一切行っていません。治療するかどうかを決めるのは、あくまで患者様ご自身。私たちはその判断の材料となる情報と選択肢を丁寧にご提供することを使命と考えています。

「インプラントを一生ものにしたい」とお考えの方へ。まずは一度、ご自身の状態を知るところから始めてみませんか?その一歩が、安心と快適な未来への扉を開くきっかけになるはずです。

東京都品川区YDC精密歯周病インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F

『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18

*監修者

医療法人社団スマイルパートナーズ

理事長 齋藤 和重

*経歴

1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。

2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。

2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。

*所属

ICOI国際インプラント学会 指導医

ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター

ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト

ITI Member

OAM先進インプラント認定医・公認インストラクター

日本口腔インプラント学会 会員

日本顎顔面インプラント学会 会員

国際審美学会 会員

日本歯科審美学会 会員

日本アンチエイジング歯科学会 会員

・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)

CID Club (Center of Implant Dentistry)所属

みなとみらい(MM)インプラントアカデミー 所属

国際歯周内科研究会 所属

5-D JAPAN 所属

デンタルコンセプト21 所属

・インディアナ大学歯学部 客員 講師

・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員

・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー

・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒

・USC   University of Southern California)センチュリー・クラブ

・プレミアム・メンバー

※詳しいプロフィールはこちらより

 

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