格安インプラントとは?安い理由や適正の費用相場も解説します

歯科コラム

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格安インプラントとは?安い理由や適正の費用相場も解説します

インプラント 格安

 

インプラントのなかには、通常よりも安く治療を受けられる格安インプラントというものが存在します。当記事では、格安インプラントの概要や安さの理由、一般的なインプラント治療の費用相場、安く治療を行う方法について紹介します。

 

格安インプラントについてくわしく知りたい方や、できる限り安くインプラント治療を受けたいと思っている方は、ぜひお読みください。

 

格安インプラントとは?

 

格安インプラントとは、一般的なものよりも値段を抑えて治療できるインプラントのことです。ものによっては、一般的なインプラント治療の4分の1で治療できることもあります。

 

インプラントは決して安い買い物ではないため、できれば格安で受けたいと思う方も多いでしょう。しかし格安インプラントには、安いだけのデメリットやリスクも存在します。

 

価格の面だけを見て格安インプラントを選択すると、後悔する可能性もあります。格安で治療を受けたいと思っている方は、格安インプラントが持つリスクについてもしっかりと把握した上で検討するようにしましょう。

 

格安インプラントはなぜ安い?

手のひらにはてなを持つ手元

 

格安インプラントが安い値段となっているのには、ほとんどの場合事情があります。考えられる事情としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  1. ①経験の少ない技術力のない医師が手術する
  2. ②未承認のメーカーのインプラントを使用している
  3. ③不必要な料金の請求をして値段を釣り上げる
  4. ④治療中の処置や治療後のメンテナンスが不十分

 

以下でくわしく解説します。

 

①経験の少ない技術力のない医師が手術する

初心者マーク

 

格安インプラントのなかには、経験の少ない医師が経験を積むために安く治療を行っているケースもあります。経験や技術が足りていない医師から治療を受ける場合、注意が必要です。

 

②未承認のメーカーのインプラントを使用している

 

インプラントと一言でいっても、さまざまな種類があります。インプラントを作っているメーカーは世界で100社以上あり、日本だけでも30社以上あるとされています。

 

格安インプラントでは、数あるインプラントのなかの、日本で承認されていないメーカーの製品を使用している可能性があるのです。日本未承認ということは、日本国内で使うことが認められていないということです。使用が認められていない製品は、安全性についてもまだ確認が行われていません。

 

人体に埋め込んでも悪影響をおよぼさないのか、しっかりと機能してくれるのか、といったことが一切保障されていないともいえるでしょう。インプラントは、体に埋め込んでほぼ一生使っていくものです。自分の一部となるようなものの安全性が未確認というのは、大きな不安を感じるのではないでしょうか。

 

また、一般的な歯科医院で使用されているようなメジャーなインプラントの場合、万が一骨と結合しなかった場合は無料で交換してもらえることもあります。しかし格安インプラントで使用されているような未承認の製品・マイナーな製品の場合、うまく使えなくても責任を取ってくれないケースが多くあります。

 

うまく結合できなければ「治療に失敗した上にお金も返してもらえず、無駄に出費だけが発生した」という最悪の事態になる可能性もあるでしょう。

 

③不必要な料金の請求をして値段を釣り上げる

 

最初は安い料金を提示し、あとから不必要な料金を追加で請求して値段を釣り上げてくるというパターンも存在します。あとで思わぬ金額を請求されて動揺しないためにも、治療を受ける前には支払うお金の全額と内訳を提示してもらうことをおすすめします。

 

④治療中の処置や治療後のメンテナンスが不十分

 

通常のインプラントの治療は、長い期間がかかります。インプラントと顎の骨をしっかりと結合させるためには、長い時間をかけなければならないためです。また、手術を終えたあとには定期的に病院へ通い、治療後のメンテナンスを行う必要があります。

 

しかし格安インプラントの場合、こうした必要な時間を省いてとにかく早く終わらせようとしているケースが多くあります。早く終わらせることで1人の患者に割く時間を減らし、多くの患者数を獲得して稼ごうと考えているためです。

 

本来のインプラント治療において必要な過程をカットしたり、メンテナンスを十分に行わなかったりした場合、さまざまな危険があります。具体的には、インプラントが正しく結合しなかったり、インプラント周囲炎などの病気を引き起こしたりする可能性があります。

 

インプラント治療の適正の費用相場

 

インプラント治療において発生する費用の適正な相場は、およそ30〜60万円です。相場から大きくかけ離れるような格安インプラントについては、怪しい点がないかをしっかりとチェックするようにしましょう。

 

とくに10万円以下で行えるようなインプラントは、何かしらのよくない理由が隠されている可能性があります。十分に警戒するようにしてください。

 

インプラント治療の費用を
安く抑える方法

 

費用が極端に安いインプラントは、安全のためにもむやみに選ばないことをおすすめします。とはいっても、通常のインプラントの費用は決して安くないため、できる限り費用を抑えたいと思っている方も多いでしょう。

 

安く治療を受けたい方は、以下3つの方法について検討してみることをおすすめします。

 

  1. ①医療費控除制度を活用する
  2. ②オールオン4などで本数を少なくする
  3. ③格安インプラントを使用しない

 

①医療費控除制度を活用する

医療費控除

 

医療費控除とは、1年で10万円以上の医療費を払った際に受けられる控除のことです。医療費控除による還付額は、医療費控除額と所得税率を掛けあわせることによって算出可能です。

 

医療費控除を受ければ払った税金の一部が還付されるため、出費を減らすことができます。インプラントなどの治療で多くのお金を支払った際は、医療費控除を受けることを検討してみてください。

 

➁オールオン4などで本数を少なくする

 

オールオン4とは、4本のインプラントで上または下のすべての人工歯を支えられる治療法です。すべての歯が無い状態でしか行えないという注意点もありますが、埋め込む本数が少なくなることで費用は抑えられる可能性が高いです。

 

また埋め込む本数が少ないため、手術回数が少なるなるなど体への負担も軽くなります。

 

③格安インプラントを使用しない

 

「格安インプラントを使用しない」という行為自体も、インプラント治療を安く済ませることにつながります。繰り返しになりますが、格安インプラントを使用することにはさまざまなリスクがあります。

 

格安インプラントを使用したことでうまく接合できなかったり、問題が起こったりした場合、もう一度治療をやり直さねばなりません。そうなれば、最初から通常のインプラントを受けたときよりも多くの出費が発生することになります。

 

安く済ませようとして格安インプラントを選んだはずが、かえってお金がかかってしまっては本末転倒です。通常どおりの価格で済ませるためにも、初めから信頼のおける歯科医院で治療することをおすすめします。

 

まとめ

 

格安インプラントは、未承認のメーカーのインプラントを使用していたり、メンテナンスが不十分だったりと、安いなりのマイナスな事情を持っているケースがあります。安心して治療を行うためにも、値段だけにつられてむやみに安いインプラントを選択しないようにしましょう。

 

山手歯科クリニックでは、患者さんのプライバシーを第一に考え、安心感のある個室で治療を行っています。インプラントの治療を受けたい方は、ぜひお越しください。

 

監修:理事長/齋藤和重