歯周病が進行しても「見た目がそこまで変わらない」ことが危険な理由とは?
こんにちは。スマイルパートナーズ山手歯科クリニックです。
「重度の歯周病です」と言われたとき、鏡を見て、こう思ったことはありませんか。
——そこまで悪く見えないけれど、本当に重度なのだろうか。
強い痛みがあるわけでもない。
歯が抜けているわけでもない。
大きく腫れているわけでもない。
だからこそ、「まだ大丈夫なのでは」と感じてしまう。
それは決して特別なことではありません。
しかし、歯周病という病気は、“見た目”と“進行度”が一致しにくいという特徴があります。
実際には、歯ぐきの奥で静かに進行し、歯を支える骨が少しずつ減っていることもあります。
しかもその変化は、痛みとして現れない場合も少なくありません。
見た目が大きく変わっていない今だからこそ、進行に気づきにくい。
そこに、この病気の難しさがあります。
このコラムでは、なぜ「見た目がそこまで変わらないこと」が危険につながるのか、そして何を基準に判断すべきなのかを、分かりやすく整理していきます。
不安をあおるためではなく、正しく理解するために。
まずは、歯周病の特徴から一緒に見ていきましょう。
1.「見た目はそこまで変わっていない」と感じてしまう理由
重度歯周病と指摘されても、「そこまで悪い状態には見えない」と感じる方は少なくありません。歯が大きく欠けているわけでもなく、強い痛みが続いているわけでもない場合、危機感を持ちにくいのは自然なことです。
しかし、歯周病は見た目や自覚症状と進行度が一致しにくい病気です。そのため、「見た目は大丈夫そう」という感覚が、受診や治療のタイミングを遅らせてしまうことがあります。
痛みや大きな腫れがないことによる安心感
多くの方にとって、「痛み」は受診のきっかけになります。むし歯のようにズキズキとした症状があれば、すぐに異変に気づくことができます。
一方で歯周病は、初期から重度に至るまで、強い痛みを伴わないケースも少なくありません。
・歯みがき時に出血する
・歯ぐきが少し赤い
・軽い違和感がある
といった症状があっても、「疲れのせいかもしれない」「そのうち治るだろう」と受け止めてしまうことがあります。
痛みや大きな腫れがないことが安心材料となり、実際の進行度を過小評価してしまうのです。
歯ぐきの変化がゆっくり進む特徴
歯周病は、急激に症状が悪化する病気ではありません。炎症は少しずつ進み、歯を支える骨(歯槽骨)が徐々に吸収されていきます。
この変化は日々の生活の中では気づきにくく、
・歯ぐきがわずかに下がっている
・歯と歯の間に隙間ができている
・歯が以前より長く見える
といったサインがあっても、年齢変化の一部と捉えてしまうことがあります。
進行がゆっくりであることが、「まだ大丈夫」という感覚につながりやすいのです。
周囲と比較して判断してしまう心理
もう一つの要因は、「他の人も同じような状態だから問題ないだろう」と考えてしまう心理です。
家族や同年代の方の歯ぐきの状態と比べ、「自分だけが特別に悪いわけではない」と感じることがあります。しかし、歯周病の進行度は個人差が大きく、外見だけでは正確な判断はできません。
周囲との比較は安心感を生む一方で、本来必要な受診のタイミングを逃してしまうこともあります。
重度歯周病であっても、痛みや大きな腫れがなく、見た目の変化がゆっくり進むため、「そこまで悪くない」と感じてしまうことがあります。さらに、周囲と比較することで安心してしまう心理も影響します。
しかし、見た目や感覚だけでは進行度を判断することはできません。自覚症状が少ない今こそ、客観的な検査で現状を確認することが大切です。
2.歯周病が進行する仕組みを正しく理解する
「見た目はそこまで変わっていない」と感じていても、歯周病は内部で静かに進行していることがあります。不安を必要以上に大きくするのではなく、まずは病気の仕組みを正しく理解することが大切です。歯周病はどのように始まり、どのように重症化していくのかを整理してみましょう。
歯ぐきの炎症から骨の吸収までの流れ
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(歯垢)中の細菌が原因で起こります。
最初は、歯ぐきに炎症が起こる「歯肉炎」の状態です。この段階では、
・歯みがき時の出血
・歯ぐきの赤みや腫れ
といった比較的軽い症状が見られます。
しかし、炎症が長期間続くと、歯ぐきの奥へと広がり、歯を支える組織に影響を及ぼします。やがて歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる歯を支える骨が少しずつ吸収されていきます。
骨の吸収は自覚しにくく、痛みを伴わないことも多いため、気づかないうちに進行している場合があります。
見た目よりも内部で進行する病態
歯周病の特徴の一つは、「内部で進む」という点です。
歯ぐきの表面だけを見ても、実際にどれくらい骨が減っているかは分かりません。歯ぐきの腫れが落ち着いて見えても、内部では炎症が続いているケースもあります。
・歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)が深くなる
・骨の支えが減る
・歯が徐々に動きやすくなる
といった変化は、専門的な検査によって初めて確認できます。
そのため、「見た目がそこまで変わっていない=進行していない」とは限らないのです。
重度歯周病と診断される状態の目安
重度歯周病と診断される目安の一つは、歯周ポケットが深くなり、骨の吸収が大きく進んでいる状態です。
具体的には、
・歯周ポケットが6mm以上と深い
・レントゲンで明らかな骨の減少が確認される
・歯の動揺がみられる
といった所見が挙げられます。
ただし、進行の程度や症状の出方には個人差があります。同じ「重度」という言葉でも、残っている骨の量や歯の状態によって、治療方針は異なります。
歯周病は、歯ぐきの炎症から始まり、やがて歯を支える骨の吸収へと進行します。見た目の変化が少なくても、内部では進行している可能性があります。
重度歯周病の判断は、歯周ポケットの深さやレントゲン所見など、客観的な検査に基づいて行われます。見た目だけで判断せず、正確な診断を受けることが重要です。
3.「見た目」と「実際の進行度」が一致しない理由
歯周病は、「見た目」と「実際の進行度」が一致しにくい病気です。鏡で見ても大きな変化がない場合、「まだ大丈夫だろう」と感じてしまうことがあります。しかし、歯周病は目に見えない部分で進行する特徴があり、外見だけで状態を判断することはできません。
歯槽骨の変化は外から見えにくい
歯周病が進行すると、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が徐々に吸収されていきます。この骨の変化こそが、歯周病の重症度を左右する重要なポイントです。
しかし、歯槽骨は歯ぐきの内側にあり、外から直接確認することはできません。歯ぐきの表面が比較的落ち着いて見えても、内部では骨の支えが減っている可能性があります。
・歯ぐきのラインがわずかに下がる
・歯が以前より長く見える
といった変化があっても、骨の吸収がどの程度進んでいるかは、見た目だけでは分かりません。そのため、見た目の印象と実際の進行度に差が生じやすいのです。
自覚症状が出にくいケース
歯周病は、進行しても強い痛みを伴わないことが多いとされています。
・歯みがき時の出血
・軽い腫れや違和感
・口臭の変化
といった症状があっても、日常生活に大きな支障がなければ、深刻に受け止めにくいことがあります。
また、炎症が慢性的に続くと、体がその状態に慣れてしまい、異常として感じにくくなる場合もあります。自覚症状が乏しいまま進行することが、歯周病の怖さの一つです。
レントゲン検査で初めて分かること
歯周病の進行度を正確に把握するためには、視診だけでなく、レントゲン検査や歯周ポケットの測定が重要です。
レントゲンでは、
・歯槽骨の高さ
・骨の吸収の範囲
・歯の根の周囲の状態
などを確認できます。
これらの情報は、外見からは判断できません。見た目に大きな変化がなくても、レントゲン上で骨の減少が進んでいるケースもあります。
そのため、「見た目が変わっていない」という理由だけで進行を否定することはできないのです。
歯周病では、歯槽骨の変化が外から見えにくく、自覚症状も出にくいため、「見た目」と「実際の進行度」が一致しないことがあります。
正確な状態を把握するためには、レントゲン検査や専門的な診査が欠かせません。見た目だけで判断せず、客観的な検査に基づいて確認することが大切です。
4.重度歯周病を放置すると起こりやすい問題
「見た目はそこまで変わっていない」「強い痛みはない」という理由で、受診を先延ばしにしてしまうことがあります。しかし、重度歯周病は自覚症状が乏しいまま進行することがあり、気づかないうちに口腔内全体へ影響が広がる可能性があります。
歯周病は単に歯ぐきの炎症ではなく、歯を支える組織全体に関わる疾患です。そのため、放置すると一本の歯だけの問題にとどまらず、噛み合わせや将来の治療計画にも影響を及ぼすことがあります。
歯の動揺や抜歯の可能性
歯周病が進行すると、歯を支えている歯槽骨が徐々に吸収されます。骨の支えが減ることで、歯は次第に動きやすくなります。
・噛んだときに歯が揺れる感じがする
・硬いものが噛みにくくなる
・歯の位置が少しずつ変わってきたと感じる
といった変化は、歯の支持組織が弱くなっているサインの一つです。
動揺が進むと、噛むたびに歯周組織へ負担がかかり、さらに炎症が悪化するという悪循環が生じることがあります。骨の吸収が大きく進行した場合には、保存が難しいと判断され、抜歯が検討されることもあります。
ただし、抜歯の判断は一律ではありません。骨の残存量、炎症のコントロール状況、歯の動揺の程度、全体のかみ合わせなどを総合的に評価したうえで慎重に検討されます。
噛み合わせ全体への影響
歯は一本だけで機能しているわけではなく、上下の歯がバランスを取りながら支え合っています。
重度歯周病によって特定の歯が動揺したり失われたりすると、噛み合わせのバランスが崩れることがあります。
・噛む力が一部の歯に集中する
・健康な歯に過度な負担がかかる
・歯並びが徐々に変化する
といった連鎖的な影響が生じる可能性があります。
さらに、噛み合わせの不安定さが顎関節や咀嚼筋に影響を及ぼす場合もあります。結果として、他の歯の寿命にも関わることがあるため、部分的な問題に見えても口腔全体を見据えた管理が重要です。
将来的な治療選択肢の変化
歯周病が進行した状態で長期間経過すると、将来的な治療の選択肢が変わることがあります。
例えば、骨の吸収が大きい場合には、補綴治療(失った歯を補う治療)を検討する際に追加処置が必要となることがあります。
・骨の量が不足している
・周囲の歯の状態が不安定である
・噛み合わせ全体が崩れている
といった条件は、治療計画に影響します。
早い段階で状態を把握し、炎症をコントロールすることで、将来的な選択肢を広く保てる可能性があります。進行してからの対応よりも、早期の管理のほうが治療の幅を持ちやすいとされています。
重度歯周病を放置すると、歯の動揺や抜歯の可能性だけでなく、噛み合わせ全体への影響や将来的な治療選択肢の変化につながることがあります。
「見た目に大きな変化がない」という理由だけで判断せず、客観的な検査によって現状を把握することが大切です。早期に状態を知ることが、口腔内全体の安定と将来の選択肢を守ることにつながります。
5.進行していても検討できる治療の可能性
重度歯周病と診断されると、「もう手遅れなのではないか」「すぐに抜歯になるのでは」と不安に感じる方もいらっしゃいます。しかし、進行している場合でも、状態に応じた治療の選択肢が検討されます。大切なのは、現状を正確に把握し、段階を踏んで対応することです。
段階的に行う歯周病治療
歯周病治療は、一度の処置で完了するものではありません。通常は段階的に進められます。
まずは、
・プラークや歯石の除去
・歯みがき指導によるセルフケアの見直し
・歯周ポケット内の清掃
といった基本的な治療から始まります。
その後、炎症の改善状況を再評価し、必要に応じて外科的な処置や再生療法などが検討されることもあります。ただし、適応は個々の状態によって異なります。
段階的に進めることで、どの程度改善が見込めるのかを確認しながら治療方針を調整していきます。
歯を残すための保存的アプローチ
重度歯周病であっても、すべての歯が直ちに抜歯の対象になるわけではありません。
・骨の残存量
・歯の動揺の程度
・炎症のコントロール状況
などを総合的に評価し、保存が可能かどうかを判断します。
可能な限り歯を残すことを目標に、噛み合わせの調整や補助的な固定などを行う場合もあります。ただし、無理に保存することで周囲の歯に悪影響を及ぼす場合には、慎重な判断が必要です。
治療の目的は、単に一本の歯を守ることではなく、口腔内全体の安定を図ることにあります。
抜歯が必要な場合のその後の選択肢
状態によっては、抜歯が適切と判断されることもあります。その場合でも、治療はそこで終わりではありません。
抜歯後の選択肢としては、
・ブリッジ
・入れ歯
・インプラント
などがあります。
どの方法が適しているかは、残っている歯の状態や骨の量、全身の健康状態などによって異なります。
重度歯周病を経験している場合には、将来的な再発リスクを踏まえたメンテナンス計画も重要になります。
重度歯周病であっても、段階的な治療や保存的なアプローチが検討されます。抜歯が必要な場合でも、その後の選択肢は複数あります。
大切なのは、「進行している=何もできない」と考えないことです。現状を正確に把握し、専門的な判断のもとで最適な治療方針を検討することが重要です。
6.見た目に惑わされないためのチェックポイント
歯周病は、見た目だけでは進行度を判断しにくい病気です。鏡で見たときに大きな変化がなくても、内部で炎症が進んでいることがあります。そこで大切なのが、日常生活の中で気づけるサインと、定期検査で確認すべきポイントを知っておくことです。
歯ぐきの出血や腫れのサイン
歯周病の初期からみられる代表的な症状が、歯ぐきの出血です。
・歯みがき時に血が出る
・フロスを使うと出血する
・歯ぐきが赤く腫れている
といった変化は、炎症のサインである可能性があります。
「強くみがいたから出血しただけ」と考えてしまうこともありますが、健康な歯ぐきであれば軽い刺激で出血することは多くありません。
腫れが一時的に落ち着いても、炎症が完全に治まっているとは限りません。出血や腫れが繰り返される場合は、注意が必要です。
口臭や違和感などの変化
見た目の変化が乏しくても、口臭やわずかな違和感がヒントになることがあります。
・以前より口臭が気になる
・歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった
・歯が浮くような感覚がある
といった変化は、歯周ポケットが深くなっている可能性を示唆することがあります。
ただし、口臭や違和感の原因は歯周病以外にもあるため、自己判断は禁物です。気になる症状が続く場合は、専門的な検査を受けることが大切です。
定期検査で確認すべき項目
歯周病の進行度を正確に把握するためには、定期的な歯科検査が欠かせません。
検査では、
・歯周ポケットの深さ
・出血の有無
・歯の動揺の程度
・レントゲンによる骨の状態
などが確認されます。
これらは見た目では分からない重要な情報です。特にレントゲン検査では、歯槽骨の吸収の程度を客観的に評価できます。
定期的に数値や画像を比較することで、進行の有無や改善の状況を把握できます。
歯周病は、見た目だけでは判断できない病気です。歯ぐきの出血や腫れ、口臭や違和感といった小さな変化に注意し、定期検査で客観的に確認することが重要です。
「見た目が変わっていないから大丈夫」と考えず、早めに状態を把握することが、将来の選択肢を広げることにつながります。
7.不安を整理して受診につなげるために
「もしかして歯周病が進行しているのでは」と感じながらも、見た目の変化が大きくないと受診を迷ってしまうことがあります。不安がある状態で時間が過ぎていくと、気持ちだけが重くなり、行動に移しづらくなります。そこで大切なのは、不安を漠然と抱えたままにせず、整理していくことです。
現在の症状を書き出してみる
まずは、気になっている症状や変化を紙やスマートフォンのメモに書き出してみましょう。
・歯みがき時に出血がある
・歯ぐきが下がってきた気がする
・口臭が気になる
・歯が少し動く感じがある
このように具体的に書き出すことで、「なんとなく不安」という状態が、「ここが気になっている」という整理された状態に変わります。
また、いつ頃から症状を感じているのか、頻度はどのくらいかも記録しておくと、受診時に伝えやすくなります。
気になる点を具体的に質問する
受診を決めたら、聞きたいことを事前に整理しておくことも有効です。
・現在の進行度はどの段階か
・歯を残せる可能性はあるか
・治療にはどのくらい期間がかかるのか
・今すぐ治療が必要か
など、具体的な質問を準備しておくことで、診療中に聞きそびれることを防げます。
疑問を明確にすることは、納得して治療を進めるための第一歩です。遠慮せずに確認する姿勢が大切です。
早めに現状を把握する意味
歯周病は進行性の疾患であり、放置すると治療内容が変わることがあります。しかし、早い段階で状態を把握できれば、選択肢が広がる可能性があります。
「まだ大丈夫だろう」と考えて受診を先延ばしにするよりも、現状を確認することで安心材料を得られることもあります。
検査の結果、進行が軽度であれば予防や基本治療で対応できる場合もありますし、進行していたとしても適切な計画を立てることができます。
不安を感じたときは、症状を書き出し、質問を整理することで気持ちを整えることができます。歯周病は見た目だけでは判断できないため、早めに現状を把握することが重要です。
不安を抱えたままにせず、具体的な行動に変えることが、納得のいく治療につながります。
8.医院選びで意識したい視点
重度歯周病が疑われる場合や、すでに診断を受けている場合には、「どこで治療を受けるか」も重要なポイントになります。治療の内容だけでなく、説明の姿勢やその後のフォロー体制まで含めて確認することが、安心して通院を続けるためにつながります。
歯周病の進行度を丁寧に説明してくれるか
歯周病は、見た目だけでは判断できない疾患です。そのため、現在の状態をどのように説明してくれるかは大切な視点です。
・歯周ポケットの深さ
・出血の有無
・レントゲンでの骨の状態
といった客観的なデータをもとに、どの段階にあるのかを分かりやすく伝えてくれるかを確認しましょう。
専門用語だけでなく、図や資料を用いながら説明してくれる医院であれば、ご自身の状態を理解しやすくなります。理解が深まることで、治療への納得感も高まります。
治療の選択肢を複数提示してくれるか
歯周病の治療には、基本治療から外科的処置までさまざまな方法があります。状態によっては、複数の選択肢が考えられる場合もあります。
一つの方法だけを提示するのではなく、
・それぞれの治療の目的
・期待できる効果
・注意すべき点
を説明したうえで、患者様が選択できるよう配慮しているかが重要です。
医療には個人差があるため、「絶対にこの方法が最良」と断定するのではなく、状況に応じた提案がなされることが望まれます。
長期的なメンテナンス体制があるか
歯周病は、治療が終わればそれで完了というものではありません。炎症をコントロールし、再発を防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
・定期検査の間隔
・クリーニングの内容
・再評価の仕組み
などが明確に示されているかを確認するとよいでしょう。
長期的にフォローする体制が整っている医院であれば、治療後も安心して通院を続けることができます。
医院選びでは、進行度を丁寧に説明してくれるか、複数の治療選択肢を提示してくれるか、そして長期的なメンテナンス体制が整っているかを確認することが大切です。
重度歯周病は一度きりの治療で終わるものではありません。信頼関係を築きながら継続的に管理できる環境を選ぶことが、将来の安定につながります。
9.重度歯周病に関するよくある疑問
重度歯周病と診断された、あるいはその可能性を指摘された場合、多くの方がさまざまな疑問を抱きます。
Q.見た目が変わらなければ急がなくてよいのか
A.「歯ぐきの色もそこまで悪くないし、大きく腫れているわけでもない」と感じると、すぐに受診しなくてもよいのではないかと思ってしまうことがあります。
しかし、歯周病は見た目と進行度が一致しにくい病気です。歯を支える骨の吸収は外から確認できず、自覚症状が少ないまま進行するケースもあります。
見た目が大きく変わっていないからといって、進行していないとは限りません。進行度を正確に把握するためには、歯周ポケットの測定やレントゲン検査などの客観的な評価が必要です。
迷ったときこそ、早めに現状を確認することが大切です。
Q.どの段階で抜歯が検討されるのか
A.抜歯が必要かどうかは、歯周病の進行度や歯の状態によって判断されます。
一般的には、
・歯を支える骨が大きく失われている
・歯の動揺が著しい
・炎症のコントロールが難しい
といった場合に検討されることがあります。
ただし、重度と診断されたからといって、必ずしもすべての歯が抜歯になるわけではありません。残存している骨の量や全体の噛み合わせとの関係を総合的に評価し、保存可能かどうかを判断します。
最終的な方針は、個別の診査・診断に基づいて決定されます。
Q.治療期間はどのくらいかかるのか
A.歯周病治療は段階的に行われることが多く、期間には個人差があります。
基本的な治療(歯石除去や歯周ポケットの清掃)を行い、その後に再評価を実施します。状態によっては数か月単位で経過を見ながら進めることもあります。
外科的な処置が必要な場合や、複数の部位に炎症がある場合は、さらに時間を要することもあります。
また、治療後も再発予防のためのメンテナンスが重要です。歯周病は一度の治療で完結するものではなく、継続的な管理が必要とされています。
重度歯周病では、「見た目が変わらなければ急がなくてよいのか」「抜歯はいつ検討されるのか」「治療期間はどのくらいか」といった疑問が多く寄せられます。
見た目や自己判断に頼らず、客観的な検査に基づいて現状を把握することが大切です。疑問がある場合は、遠慮せずに歯科医師に確認し、納得のいく形で治療を進めていきましょう。
10.「見た目に出ていない今」こそ確認のタイミング
重度歯周病は、「見た目が大きく変わっていない」という理由で見過ごされやすい疾患です。しかし、歯周病は自覚症状が乏しいまま進行することがあり、外見と内部の状態が一致しないケースも少なくありません。だからこそ、はっきりとした変化が出ていない今こそ、現状を確認する意味があります。
外見だけでは判断できない理由
歯周病は、歯ぐきの表面だけでなく、歯を支える骨や歯周組織の内部で進行します。
・歯槽骨の吸収
・歯周ポケットの深まり
・歯の支持力の低下
といった変化は、鏡で見ただけでは分かりません。
痛みや強い腫れがない場合でも、レントゲン検査や歯周ポケットの測定によって初めて進行が確認されることがあります。
そのため、「見た目に問題がないから大丈夫」と判断することは適切とは言えません。客観的な検査を通じて、正確な状態を知ることが重要です。
早めに知ることで広がる選択肢
歯周病は進行性の疾患です。状態を把握するタイミングが早いほど、治療の選択肢は広がる傾向があります。
軽度から中等度の段階であれば、基本的な歯周治療や生活習慣の改善でコントロールできる可能性があります。進行していた場合でも、早期に対応することで歯を残せる可能性が高まることがあります。
反対に、症状がはっきり出てから受診すると、選択肢が限られる場合もあります。
「今は困っていない」という状況は、確認するための好機とも言えます。
まずは専門の歯科医師に相談する一歩
不安があっても、「まだ大丈夫かもしれない」と思うと受診を後回しにしてしまいがちです。しかし、確認すること自体は大きな決断ではありません。
まずは現在の状態を知ることを目的に、歯科医師に相談してみることが大切です。診査・診断の結果によって、必要な対応や今後の見通しを具体的に把握できます。
疑問や不安を抱えたままにせず、専門的な評価を受けることで、安心につながる場合もあります。
重度歯周病は、見た目だけでは判断できません。「見た目に出ていない今」こそ、現状を確認する適切なタイミングです。
早めに状態を知ることで、治療や管理の選択肢が広がります。まずは専門の歯科医師に相談し、客観的な評価を受けることが、将来の口腔健康を守る第一歩となります。
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F
『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18
*監修者
*経歴
1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。
2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。
2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。
*所属
・ICOI国際インプラント学会 指導医
・ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター
・ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト
・日本口腔インプラント学会 会員
・日本顎顔面インプラント学会 会員
・国際審美学会 会員
・日本歯科審美学会 会員
・日本アンチエイジング歯科学会 会員
・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)
・CID Club (Center of Implant Dentistry)所属
・国際歯周内科研究会 所属
・5-D JAPAN 所属
・デンタルコンセプト21 所属
・インディアナ大学歯学部 客員 講師
・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員
・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー
・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒
・USC University of Southern California)センチュリー・クラブ
・プレミアム・メンバー
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