「もう手遅れかも?」と感じて受診できない人ほど重度歯周病が進行する理由とは?

こんにちは。スマイルパートナーズ山手歯科クリニックです。

歯ぐきの腫れや出血、歯のグラつきに気づきながら、「もしかして歯周病が進んでいるかもしれない」
そう感じてはいるものの、「もう手遅れかもしれない」「今さら歯医者に行くのが怖い」という気持ちが先に立ち、受診できずにいる方は少なくありません。

実は、重度歯周病が進行している方ほど、歯科を受診できなくなってしまうという傾向があります。
それは、歯科に行く気がないからでも、健康に無関心だからでもありません。「現実を突きつけられるのが怖い」「もっと早く来るべきだったと責められそう」「今さら行っても意味がないのでは」こうした思いが重なり、足が止まってしまうのです。

歯周病は、痛みが出にくいまま進行することが多く、気づいたときには「かなり悪い状態なのでは」と感じてしまう病気でもあります。
その不安が強いほど、受診を先延ばしにしてしまい、結果としてさらに状態が進んでしまう——
そこには、多くの方に共通する心理の流れがあります。

このコラムでは、
・「もう遅いかもしれない」と感じてしまう心理の正体
・なぜ受診をためらうほど歯周病が進行しやすくなるのか
・重度歯周病でも考えられる選択肢や向き合い方

について、順を追ってお伝えしていきます。

「怒られそうで怖い」「今さら行けない気がする」そう感じている今の気持ちこそが、実は多くの方が抱えているものです。

この先を読み進めることで、**“行けなかった自分を責める情報ではなく、これからを考えるための整理”**として、少し気持ちを落ち着けていただければと思います。

 

1.「もう遅いかもしれない」と感じて受診をためらってしまう心理

歯ぐきの腫れや出血、歯の揺れなど、気になる症状が出てきたとき、「もしかして歯周病が進んでいるのでは」と不安を感じながらも、その不安が強いほど、歯科を受診できなくなってしまう方は少なくありません。

重度歯周病の方ほど、「もう手遅れかもしれない」「今さら行くのが怖い」と感じ、受診をためらってしまう傾向があります。

 

痛みや症状が出てから強くなる不安

歯周病は、初期から中等度の段階では自覚症状が乏しいことが多く、痛みや強い違和感が出てきた頃には、すでに進行しているケースもあります。

そのため、

  • 歯がグラついてきた
  • 歯ぐきが大きく腫れている
  • 噛むと違和感や痛みがある

といった症状に気づいたとき、
「ここまで放置してしまった」「相当悪い状態なのでは」と、一気に不安が膨らみやすくなります。

この不安は、「早く診てもらおう」という行動につながる一方で、重度である可能性を突きつけられることへの恐怖として働くこともあります。
その結果、怖さが勝ってしまい、受診を先延ばしにしてしまうのです。

 

叱られそう・責められそうという思い込み

受診をためらう理由として意外に多いのが、「こんな状態になるまで放っておいたことを叱られそう」「ちゃんと通っていなかったことを責められそう」という気持ちです。

特に、

  • 長期間歯科を受診していない
  • 症状に気づきながら放置していた
  • セルフケアに自信がない

といった方ほど、「自分が悪いと思われるのでは」という思い込みを抱えやすくなります。

しかし、このような気持ちが強くなるほど、受診そのものが心理的なハードルとなり、結果として歯周病の放置につながってしまうことがあります。
不安や後悔の気持ちが、行動を止めてしまう構造です。

 

「今さら行っても意味がない」と考えてしまう背景

症状が進んでいると感じるほど、「もう手遅れなのでは」「今さら歯科に行っても変わらないのでは」と考えてしまう方も少なくありません。

この背景には、

  • 重度歯周病=抜歯しかない、というイメージ
  • 治療が大がかりになりそうという恐怖
  • 結果を知るのが怖いという心理

があります。
特にインターネット上の一般的な情報を見て、「重度=終わり」と極端に捉えてしまうと、受診する意味そのものを見失ってしまいがちです。

しかし、「今さら行っても意味がない」と感じている状態こそ、実際の状況を正しく知っていないことによる不安が大きく影響しています。
分からないまま放置することで、不安はさらに強まっていきます。

 

「もう遅いかもしれない」と感じて受診をためらってしまう心理には、痛みや症状による恐怖、責められそうという思い込み、そして「今さら行っても意味がない」という諦めの気持ちが重なっています。

これらはすべて、自分の状態が分からないことから生まれる不安です。
不安が強いほど行動できなくなり、その結果、歯周病を放置してしまうという悪循環が起こりやすくなります。

「怖い」「今さら行けない」と感じている今の気持ちこそが、本当は相談のタイミングであることも少なくありません。

 

2.重度歯周病について知っておきたい基本的な知識

「重度歯周病」と聞くと、「もう歯は残らないのでは」「取り返しがつかない状態なのでは」と強い不安を感じる方も多いかもしれません。
しかし、正確な知識を持たないままイメージだけで判断してしまうと、不安が必要以上に大きくなってしまいます。

 

歯周病はどのように進行していくのか

歯周病は、歯と歯ぐきのすき間にたまったプラーク(歯垢)をきっかけに始まる病気です。
初期の段階では、歯ぐきに軽い炎症が起こる程度ですが、放置されることで徐々に進行していきます。

一般的には、

  • 歯ぐきに炎症が起こる段階
  • 歯を支える骨に影響が及び始める段階
  • 骨の吸収が進み、歯が不安定になる段階

と、時間をかけて悪化していきます。
進行するにつれて、歯ぐきだけでなく、歯を支える骨や周囲組織にまで影響が及ぶ点が、歯周病の大きな特徴です。

このように歯周病は、突然重度になるのではなく、気づかないうちに少しずつ進んでいく病気であることを理解しておくことが重要です。

 

自覚症状が出にくい理由

歯周病が「気づいたときには進んでいた」と言われやすい理由の一つが、初期から中等度の段階では、強い痛みが出にくいことです。

歯周病では、

  • 歯ぐきの出血があっても痛みが少ない
  • 腫れがあっても一時的に引くことがある
  • 違和感があっても慣れてしまう

といった状態が起こりやすく、「そのうち治るだろう」「大したことはない」と判断されがちです。

また、痛みが出る頃には、すでに歯を支える骨の吸収が進んでいる場合もあります。
そのため、症状の軽さと病状の重さが一致しないことが、歯周病を放置してしまう一因になっています。

 

「重度」と判断される状態の目安

歯周病が「重度」と判断されるかどうかは、単に見た目や自覚症状だけで決まるものではありません。

一般的には、

  • 歯を支える骨の吸収が大きい
  • 歯の動揺(グラつき)が強い
  • 歯ぐきの腫れや出血が慢性的に続いている

といった状態が確認されると、重度と判断されることがあります。
ただし、これはあくまで目安であり、実際には検査結果をもとに総合的に評価されます。

重要なのは、「重度」と言われたからといって、すぐにすべての歯が失われると決まるわけではない、という点です。

状態を正しく把握することで、その時点から考えられる対応や選択肢が見えてきます。

 

歯周病は、気づかないうちに少しずつ進行していく病気であり、痛みが出にくいことが、発見や受診の遅れにつながりやすい特徴があります。
「重度」と判断される状態も、検査による総合的な評価によって決まります。

重度歯周病について正しい知識を持つことは、「もう遅いかもしれない」という不安を整理し、これからの選択肢を考えるための土台になります。

 

3.「手遅れ」と感じやすい人ほど進行しやすい関係性

歯周病が進んでいるかもしれないと感じたとき、「もう手遅れなのではないか」という思いが強いほど、実は受診までの時間が長くなってしまう傾向があります。
この気持ち病状の進行が結びつく構造を理解することは、今後の選択を考えるうえで大切な視点になります。

 

受診を先延ばしにすることで起こる変化

歯周病は、自然に治ることが少ない病気であり、治療やケアが行われない期間が続くと、少しずつ進行していく特徴があります。
受診を先延ばしにしている間にも、口腔内では変化が起きています。

例えば、

  • 歯ぐきの炎症が慢性化する
  • 歯を支える骨の吸収が進む
  • 歯のグラつきや噛みにくさが強くなる

といった変化は、痛みが目立たなくても進行することがあります。
「今はまだ大丈夫そう」と感じている間に、選択肢が少しずつ変わっていく可能性がある点は知っておきたいポイントです。

 

放置期間と治療の選択肢の関係

歯周病の治療方法は、進行度によって考え方が異なります。
放置期間が長くなるほど、治療の目的や選択肢が変わってくることがあります。

一般的には、

  • 進行が軽度〜中等度の段階では、保存的な治療が検討されることが多い
  • 進行が進むと、対応が段階的・複合的になる場合がある
  • 状態によっては、歯を残すかどうかの判断が必要になることもある

といった違いが生じます。
「手遅れかもしれない」と感じている間に放置期間が延びることで、結果的に選べる治療の幅が狭まってしまう可能性がある、という関係性があります。

 

不安と行動の遅れが重なっていく構造

「怖い」「今さら行けない」「結果を知るのが不安」こうした気持ちは、受診をためらう自然な心理反応です。
しかし、この不安が強いほど行動が遅れ、行動が遅れることで状態が進行し、さらに不安が強まる、という循環が生まれやすくなります。

この構造では、

  • 不安受診の先延ばし
  • 先延ばし症状の進行
  • 進行「本当に手遅れかもしれない」という恐怖

と、不安と行動の遅れが重なっていきます。
その結果、「行きたいけれど行けない」状態が長く続いてしまうことがあります。

この悪循環を断ち切るためには、完璧な準備や覚悟が整ってから動く必要はないという視点が重要になります。

 

「手遅れかもしれない」と感じやすい人ほど、不安から受診を先延ばしにし、その間に歯周病が進行してしまう――そこには、気持ちと行動が影響し合う関係性があります。

「手遅れ」と感じている今の気持ちは、実は状況を変えるきっかけになり得るサインでもあります。

 

4.重度歯周病でも検討される治療の可能性

「重度歯周病」と聞くと、「もう治療の選択肢は残っていないのでは」「結局、歯を抜くしかないのでは」と感じてしまう方も少なくありません。
しかし実際には、重度と判断された場合でも、状態に応じて検討される対応は一つではありません。

 

症状に応じた段階的な対応

歯周病治療は、「軽度」「中等度」「重度」といった進行度に応じて、一律の方法が選ばれるわけではありません。
重度歯周病であっても、症状や口腔内の状態に合わせて、段階的に対応が検討されます。

一般的には、

  • 炎症を抑えるための基本的な治療
  • 口腔内環境を整えるための処置
  • 経過を確認しながら次の対応を判断する

といった流れで進められることが多く、
最初からすべての方に同じ治療が行われるわけではありません。

段階的な対応を取ることで、「どこまで改善が見込めるのか」「次に何を考える必要があるのか」を、一つずつ確認しながら進めることが可能になります。
この考え方は、患者様の負担や不安を整理するうえでも重要です。

 

歯を残す治療と抜歯を検討する基準

重度歯周病の治療を考える際、多くの方が気にされるのが、「歯を残せるのか、それとも抜歯になるのか」という点です。
この判断は、感覚や印象だけで決められるものではありません。

検討の際には、

  • 歯を支える骨の状態
  • 歯の動揺の程度
  • 炎症や感染の広がり
  • 周囲の歯や噛み合わせへの影響

など、複数の要素が総合的に評価されます。
歯を残すことが可能かどうかは、「残した場合に安定した状態が保てるか」という視点で慎重に判断されます。

一方で、抜歯が検討される場合も、それは「諦め」ではなく、将来的な口腔内の安定や他の歯を守るための選択肢として考えられます。
どちらの場合も、状態を正確に把握したうえで判断することが重要です。

 

状態を把握するための検査の役割

重度歯周病の治療方針を考えるうえで欠かせないのが、事前の検査です。
見た目や症状だけでは、実際の進行度や影響範囲を正確に判断することはできません。

一般的には、

  • 歯ぐきや歯周ポケットの状態確認
  • 歯を支える骨の状態を調べる検査
  • 口腔内全体のバランス評価

などが行われ、
これらの結果をもとに治療の方向性が検討されます。検査の目的は、「すぐに治療を決めること」ではなく、現状を正確に知り、どの選択肢が考えられるのかを整理することにあります。
検査を通して状況が明確になることで、漠然とした不安は、具体的な判断材料へと変わっていきます。

 

重度歯周病と診断された場合でも、治療の考え方は一つではなく、症状や状態に応じた対応が検討されます。
段階的な治療、歯を残すかどうかの慎重な判断、そして検査による正確な把握が、その土台になります。

大切なのは、

  • 「重度=選択肢がない」と決めつけないこと
  • 現在の状態を正しく知ること
  • 将来を見据えた視点で考えること

です。

 

5.「もう遅い」と決めつける前に知ってほしいこと

歯周病が進んでいるかもしれないと感じたとき、「ここまで来たら、もう遅いのではないか」「今さら治療をしても意味がないのでは」と、自分で結論を出してしまう方は少なくありません。

しかし、歯周病治療の考え方は一律ではなく、進行度や受診時点の状態によって、その後の選択肢は変わります。

 

歯周病治療は進行度ごとに考え方が異なる

歯周病治療は、すべての方に同じ対応が行われるわけではありません。
進行度によって、治療の目的や優先順位、考え方は異なります。

一般的には、

  • 初期〜中等度では、炎症のコントロールや進行抑制が重視される
  • 進行が進んだ場合は、安定した状態を目指すための対応が検討される
  • 状態によっては、将来を見据えた選択肢の整理が必要になる

といったように、段階ごとに治療の視点が変わります。
そのため、「重度だから何もできない」という考え方は、歯周病治療の実際とは必ずしも一致しません。進行度を正しく把握したうえで、その段階に合った目標を設定することが、治療を考えるうえで重要になります。

 

受診時点の状態がスタートラインになる理由

歯周病治療では、「もっと早く来ていれば」という過去よりも、受診した時点の状態が、その後を考えるための基準になります。

どれだけ症状が進んでいると感じていても、治療は「今の状態をどう評価するか」から始まります。

過去の放置期間や後悔が、治療の可否を直接決めるわけではありません。

受診時点の状態を正確に把握することで、

  • 現在どこまで進行しているのか
  • 何を優先して対応すべきか
  • どのような選択肢が考えられるのか

といった点が整理されます。
つまり、受診した瞬間が、治療や判断のスタートラインになるのです。

 

早く知ることが将来の選択肢につながる視点

「もう遅いかもしれない」と感じているときほど、実際の状態を知ることを避けたくなりがちです。
しかし、早い段階で現状を把握することは、将来の選択肢を広げることにつながります。

状態を知ることで、

  • 今すぐ治療が必要なのか
  • 様子を見ながら管理できるのか
  • 将来的にどのような対応を考える必要があるのか

といった見通しを立てやすくなります。
知らないまま放置することで選択肢が狭まる一方、知ることで、考えられる道筋が整理されるという側面があります。

「早く治すため」ではなく、「将来を考えるために知る」という視点を持つことが大切です。

 

「もう遅い」と感じてしまう気持ちは、歯周病に向き合ううえで多くの方が抱く自然な不安です。
しかし、歯周病治療は進行度ごとに考え方が異なり、受診時点の状態が、その後を考えるための出発点になります。

「もう遅い」と決めつけてしまう前に、まずは現状を知ることが、これからの判断を支える土台になります。

 

6.受診へのハードルを下げるための準備と考え方

「行ったほうがいいとは思っているけれど、なかなか踏み出せない」

歯周病の症状や不安を抱えながら、受診に迷っている方の多くが、このような気持ちを抱いています。
受診へのハードルは、症状の重さだけでなく、気持ちの整理ができていないことによって高くなっている場合もあります。

 

今の症状や不安を整理しておく

歯科を受診する前に、「何をどう伝えればいいのか分からない」と感じる方は少なくありません。
その戸惑い自体が、受診をためらう理由になることもあります。

事前に整理しておきたいのは、難しい内容ではありません。例えば、

  • いつ頃から症状が気になっているか
  • 出血・腫れ・歯の揺れなど、気づいている変化
  • 「手遅れかもしれない」「責められそうで怖い」といった気持ち

など、思いつく範囲で構いません。
すべてを正確に説明できる必要はなく、不安や違和感をそのまま伝えることが大切です。

自分の中で気持ちを言葉にしておくことで、受診時の緊張が和らぎ、相談もしやすくなります。

 

治療をすぐ始めなくても相談できること

歯科を受診すると、「その場ですぐに治療を始めなければならないのでは」と感じてしまう方もいます。
この思い込みが、受診への大きなハードルになることがあります。

しかし、受診の目的は必ずしも「治療を始めること」ではありません。
相談や検査を通して、

  • 今の状態がどの程度なのか
  • どのような選択肢が考えられるのか
  • すぐに対応が必要なのか、様子を見られるのか

といった情報を確認することも、大切な受診の理由です。
治療を始めるかどうかは、説明を聞いたうえで考えることができます。

「今は相談だけ」という気持ちで受診しても問題ない、
という視点を持つことで、受診への心理的な負担は軽くなります。

 

歯周病治療に向き合いやすい医院の特徴

受診への不安を和らげるためには、「どのような医院を選ぶか」も重要なポイントになります。
歯周病治療に向き合いやすい医院には、いくつかの共通した特徴があります。

例えば、

  • 状態や治療の考え方を分かりやすく説明してくれる
  • 不安や質問を否定せずに受け止めてくれる
  • すぐに結論を急がず、段階的に話を進めてくれる

といった姿勢が見られる医院では、
「叱られるのでは」「責められるのでは」といった不安を感じにくくなります。

治療内容だけでなく、相談しやすい雰囲気や対話の姿勢も、医院選びの大切な判断材料です。

 

受診へのハードルは、症状そのものよりも、「どう伝えればいいか分からない」「治療を迫られそう」という不安から高くなっていることがあります。
事前に気持ちや症状を整理し、「相談だけでもよい」と考えることで、受診は少し身近なものになります。

無理のない準備と考え方を持つことで、受診は「怖い行動」ではなく、「状況を知るための一歩」へと変わっていきます。

 

7.「怖い」「今さら行けない」と感じる人に多い疑問

歯周病が進んでいるかもしれないと感じながらも、「本当に受診する意味があるのだろうか」「行ったら大変な治療を勧められるのでは」と不安が先に立ち、行動に移せずにいる方は少なくありません。

ここでは、重度歯周病が疑われる方から特に多く寄せられる疑問について、一般的な考え方をもとに整理してお伝えします。

 

Q.重度でも歯科を受診する意味はあるのか

A.重度であっても、受診する意味は十分にあります。

「もう手遅れかもしれない」と感じている方ほど、受診する意味そのものを見失ってしまいがちです。
しかし、歯科を受診する目的は、必ずしも「治療を始めること」だけではありません。

受診によって、

  • 現在の進行度がどの程度なのか
  • どのような選択肢が考えられるのか
  • すぐに対応が必要なのか、経過を見られるのか

といった点を整理することができます。
たとえ重度と判断される状態であっても、現状を正しく知ること自体に大きな意味があります。

「治せるかどうか」だけでなく、「これからどう考えていくか」を整理するための受診と捉えることが大切です。

 

Q.強い痛みや大がかりな治療になるのか

A.すべてのケースで、強い痛みや大がかりな治療が行われるわけではありません。

歯周病治療と聞くと、
「強い痛みがあるのでは」「すぐに大きな処置をされるのでは」と想像してしまう方も多いかもしれません。

実際には、治療内容は進行度や状態によって大きく異なります。
一般的には、

  • 炎症を抑えるための基本的な対応から始まる
  • 状態を見ながら段階的に進められる
  • すぐにすべての治療が行われるわけではない

という流れが取られることが多く、初診の段階でいきなり大がかりな処置が決まるとは限りません。

また、痛みへの配慮や負担を抑える工夫も考慮されます。
治療の内容や進め方について説明を受けながら、納得したうえで判断することが基本になります。

 

Q.どの段階でインプラントなどの治療を考えるのか

A.インプラントなどの治療は、状態を十分に把握したうえで検討されます。

「重度歯周病=すぐにインプラントになるのでは」と不安に感じる方もいますが、インプラント治療は、最初から決まっているものではありません。

一般的には、

  • 現在の歯を残せる可能性があるか
  • 炎症や感染のコントロールが可能か
  • 口腔内全体のバランスや将来の安定性

といった点を総合的に評価したうえで、必要に応じて選択肢の一つとして検討されます。

つまり、インプラントを考えるかどうかは、検査と診断を通して状況を整理した「その先」の話になります。
初診の時点で結論を迫られるものではありません。

 

「怖い」「今さら行けない」と感じている方が抱く疑問は、受診の意味や治療の内容、将来の選択肢に対する不安から生まれています。
これらは、多くの方が共通して抱える自然な疑問です。

 

8.放置によって起こりやすい将来的な影響

歯周病は、強い痛みが出にくいこともあり、「今すぐ困っていないから」「もう少し様子を見ても大丈夫そう」と、放置されてしまうことがあります。
しかし、症状が目立たない間にも、将来的な影響につながる変化が少しずつ進むことがあります。

 

歯の喪失が生活に与える影響

歯周病が進行すると、歯を支える骨が失われ、結果として歯の喪失につながる可能性があります。
歯を失うことは、見た目だけの問題ではありません。

例えば、

  • 噛みにくさによる食事の制限
  • 特定の食べ物を避けるようになる
  • 発音や会話への影響

といった変化が、日常生活に影響を及ぼすことがあります。
噛む機能が低下すると、食事の内容が偏りやすくなり、「以前より食事を楽しめなくなった」と感じる方もいます。

歯の喪失は、少しずつ生活の質に影響するため、その変化に気づいたときには、負担が大きくなっている場合もあります。

 

口腔内だけでなく全身への関係

歯周病は、口の中だけの問題と捉えられがちですが、慢性的な炎症が続くことで、全身の健康との関係が指摘されることもあります。

歯周病が進行すると、

  • 口腔内に炎症が長期間存在する
  • 細菌の影響が全身に及ぶ可能性がある
  • 全身状態の管理がより重要になる

といった点が問題になることがあります。
特に、持病がある方や体調管理が必要な方にとっては、口腔内の状態を把握しておくことが大切な意味を持ちます。

すべてのケースで全身に影響が出るわけではありませんが、口腔内の健康が全身の健康と無関係ではないという視点は、歯周病を考えるうえで知っておきたいポイントです。

 

「もっと早く知っていれば」と感じやすい場面

歯周病を放置していた方の中には、状態が進んでから初めて受診し、「もっと早く知っていれば違った選択ができたかもしれない」と感じる方もいます。

例えば、

  • 歯が大きく揺れてから問題に気づいたとき
  • 抜歯が避けられないと説明されたとき
  • 治療の選択肢が限られていると感じたとき

こうした場面で、過去を振り返って後悔の気持ちが生まれることがあります。
多くの場合、その背景には「知らなかった」「大丈夫だと思っていた」という認識があります。

早い段階で状態を把握していれば、選択肢を整理する時間や余地があった可能性もあります。
この点は、放置のリスクを考えるうえで重要な視点です。

 

歯周病を放置することで起こりやすい影響は、歯の喪失による生活の変化や、口腔内だけにとどまらない健康面への関係など、時間をかけて現れてくるものが多い傾向があります。

放置してしまった過去を責める必要はありませんが、「今の状態を知る」ことは、将来を考えるうえで意味のある行動になります。

 

9.不安を抱えたままでも受診してよい理由

歯周病の症状や進行が気になりながらも、「こんな状態で行っていいのだろうか」「もう少し心の準備ができてから受診したい」と感じて、足が止まってしまう方は少なくありません。

しかし実際には、不安を抱えたまま受診すること自体に問題はありません。

 

完璧な状態で行く必要はない

歯科を受診する際、「きちんと歯を磨いてから行かなければ」「症状をうまく説明できるように準備しなければ」と、自分に完璧さを求めてしまう方もいます。

しかし、歯周病の診察や相談において、完璧な状態で受診する必要はありません。

症状が進んでいるかもしれない、長い間放置してしまった、そうした状況も含めて診るのが歯科の役割です。

受診の時点で、

  • 症状が整理できていない
  • どこがどれくらい不安なのか分からない
  • 何を聞けばいいのか迷っている

という状態であっても問題ありません。
「今のまま」で受診することが、十分に意味のある一歩になります。

 

不安や後悔も含めて相談できる場であること

歯科医院は、治療だけを行う場所ではありません。
歯周病に対する不安や、「もっと早く来ればよかった」という後悔の気持ちも含めて、相談できる場でもあります。

特に重度歯周病が疑われる場合、

  • 怖さが先に立ってしまう
  • 結果を聞くのが不安
  • 自分を責める気持ちが強くなる

といった感情を抱えたままの方が多く見られます。
こうした気持ちを無理に整理してから受診する必要はありません。

不安や後悔を言葉にすることで、歯科医師は患者様の状況をより深く理解し、説明や対応の進め方を考えることができます。
相談は、気持ちを含めて行ってよいものです。

 

治療方針は対話の中で決まっていく

歯周病の治療方針は、最初から一方的に決められるものではありません。
検査結果や状態の説明を受けながら、患者様と歯科医師の対話の中で整理されていきます。

治療を考える際には、

  • 現在の状態をどう評価するか
  • どの選択肢が考えられるか
  • 生活や気持ちの面で無理がないか

といった点が話し合われます。
すぐに結論を出す必要はなく、納得できるまで考える時間を持つことも大切です。

「不安が残っている」「まだ決められない」という気持ちも、治療方針を考えるうえで重要な要素の一つです。
対話を重ねることで、少しずつ判断の軸が整っていきます。

 

歯周病に対する不安や迷いがある状態で受診することは、決して間違ったことではありません。
むしろ、不安を抱えているからこそ、相談する意味があります。

不安をすべて解消してから動く必要はありません。

 

10.「手遅れかも」と感じた今が相談のタイミング

ここまで読み進めてくださった方の中には、歯周病に対する不安や後悔、そして迷いを抱えながら、「それでも、やはり受診するのが怖い」と感じている方もいるかもしれません。

ですが、「手遅れかもしれない」と感じている今の気持ちは、決して後ろ向きなものではなく、自分の口腔内や将来と向き合おうとしているサインでもあります。

 

不安を感じていること自体が重要なサイン

歯周病について不安を感じるようになったということは、「何かおかしいかもしれない」「このままではよくないかもしれない」と、
ご自身の状態に意識が向いている証拠です。

多くの場合、

  • 症状に気づいても不安を感じない
  • 見て見ぬふりを続けてしまう
  • 問題を先送りにしてしまう

ことで、状況は進行しやすくなります。
その点、不安を感じている状態は、すでに一歩踏み出す準備が始まっているとも言えます。

「怖い」「行きづらい」と感じる気持ちは自然なものですが、その感情自体が、相談のタイミングを示している場合も少なくありません。

 

現状を知ることで選択肢が整理される

「手遅れかもしれない」と感じているときほど、実際の状態を知ることが怖くなりがちです。
しかし、不安の多くは「分からないこと」から生まれています。

受診を通して現状を把握することで、

  • 今どの段階にあるのか
  • 何を優先して考える必要があるのか
  • どのような選択肢が考えられるのか

といった点が整理されていきます。
必ずしもすぐに治療を始める必要はなく、「知ること」そのものが、不安を具体的な判断材料に変えてくれます。

現状を知ることは、過去を責めるためではなく、これからを考えるための情報です。

 

将来を考えるための第一歩としての受診

歯科を受診することは、「覚悟を決めること」や「すぐに治療を始めること」と同義ではありません。
相談や検査を通して、自分の状態を知り、考えるための時間を持つことも、立派な目的です。

受診は、

  • 不安を言葉にする場
  • 状態を整理する場
  • 将来の選択肢を考える出発点

として捉えることができます。
どの選択をするにしても、自分が理解し、納得したうえで決めることが大切です。

「手遅れかも」と感じた今こそ、将来を考えるためのスタート地点になり得ます。

 

歯周病に対して「手遅れかもしれない」と感じている気持ちは、決して否定すべきものではありません。
それは、現状を変えたい、将来を考えたいという思いの表れでもあります。

完璧な準備や覚悟は必要ありません。

「今さらかもしれない」と感じたその瞬間が、実は、相談を始めるちょうどよいタイミングであることも多いのです。

 

 

東京都品川区YDC精密歯周病インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F

『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18

*監修者

医療法人社団スマイルパートナーズ

理事長 齋藤 和重

*経歴

1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。

2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。

2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。

*所属

ICOI国際インプラント学会 指導医

ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター

ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト

ITI Member

OAM先進インプラント認定医・公認インストラクター

日本口腔インプラント学会 会員

日本顎顔面インプラント学会 会員

国際審美学会 会員

日本歯科審美学会 会員

日本アンチエイジング歯科学会 会員

・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)

CID Club (Center of Implant Dentistry)所属

みなとみらい(MM)インプラントアカデミー 所属

国際歯周内科研究会 所属

5-D JAPAN 所属

デンタルコンセプト21 所属

・インディアナ大学歯学部 客員 講師

・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員

・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー

・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒

・USC   University of Southern California)センチュリー・クラブ

・プレミアム・メンバー

※詳しいプロフィールはこちらより

ホームページ運営について

医療法人スマイルパートナーズでは、各分野の知識豊富な歯科医師の監修のもとで運営されており、正確で信頼性のある医療情報の提供に努めます。また、東京都品川区の審美インプラント治療専門歯科として安心して治療に臨める環境づくりを大切にしています。