重度の歯周病でも治る?完治させるためにできる治療法とは?
1.「もしかして重度歯周病?気づいたときには深刻な状態に」
・歯ぐきの腫れ・出血・口臭…それは“深刻なサイン”かも
「最近、歯ぐきが腫れている気がする」「歯みがきのたびに血が出る」「なんだか口臭が気になるようになった」——こうした小さな違和感を、そのまま放置していませんか?それらは実は、重度歯周病の兆候かもしれません。歯周病は、虫歯のようにすぐに痛みが出る病気ではないため、気づかないうちに進行し、気づいた時には取り返しのつかない状態になっているケースが非常に多いのです。
とくに、歯ぐきからの出血や慢性的な口臭は、すでに歯周ポケットが深くなり、歯周病菌が歯を支える骨にまで影響を与え始めているサインである可能性があります。つまり、「なんとなく気になる」段階を過ぎれば、それは“見過ごしてはいけない警告”なのです。
・歯がグラつく、噛みにくい——放置が招く“生活の支障”
さらに進行すると、歯のグラつきや噛みにくさといった、生活に支障をきたすような症状が現れます。これらは歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めているサインであり、最終的には歯が自然に抜け落ちてしまうこともあります。
「硬いものが噛めなくなった」「歯が動くのがわかる」「食べるたびに違和感がある」——このような状況は、まさに重度歯周病の典型的な症状。歯の機能だけでなく、見た目や食事の楽しさ、そして人前で話すことへの自信まで奪ってしまいます。放置しておくと、食生活の乱れや栄養不足、さらには社会的なコミュニケーションにも影響を及ぼしかねません。
・自分では気づけない進行、プロの診断が必要な理由
歯周病のやっかいなところは、「痛み」や「腫れ」などの明確な症状が出にくく、自覚しにくい病気であることです。たとえば、歯のぐらつきが出る頃にはすでに歯槽骨の大部分が失われている場合もあります。つまり、気づいたときには重度になっていることが少なくないのです。
だからこそ、プロによる診断が欠かせません。歯科医院では、レントゲンやCT、歯周ポケットの測定などを通して、目に見えない部分までしっかり確認します。「まだ大丈夫」と思っている間に病状が進んでしまう前に、少しでも不安を感じたら早めのチェックが大切です。
重度歯周病は、決して他人事ではありません。誰にでも起こりうる“沈黙の病気”です。しかし、早めに気づき、行動すれば必ず未来は変えられます。大切なのは、「放置しないこと」。今感じている違和感こそが、体からの大切なサインです。まずは歯科医院で、現在の状態を正しく知ることから始めましょう。
2.「重度でも“完治”をめざせる可能性がある」
・歯周病は“進行性疾患”、でも回復を目指すことはできる
歯周病は“進行性疾患”と呼ばれ、その名の通り放っておくとどんどん悪化していきます。しかし、「進行性=治らない」というわけではありません。重度に進行してしまった歯周病でも、早期に適切な治療を受ければ、改善・回復をめざすことは可能です。もちろん、失ってしまった骨や歯ぐきのすべてを元通りにすることは難しいこともありますが、病状の進行を止め、生活の質を取り戻すことは十分に現実的な目標です。
近年では、歯周病に対する治療法も進化しており、再生療法や歯周外科手術など、高度な技術を用いたアプローチも可能になっています。大切なのは、「もう手遅れかも…」と諦めず、一歩踏み出して治療に向き合うこと。その行動が、完治への第一歩になります。
・重度=即抜歯ではない、残せる歯を守る治療法とは
「重度の歯周病なら抜歯は避けられないのでは…」と思っていませんか?実は、重度=抜歯というのは必ずしも正しくありません。確かに、歯を支える骨が大きく失われてしまった場合、抜歯が必要になることもありますが、それは最後の手段です。
私たち歯科医師は、1本でも多く歯を残すことを最優先に考えています。歯周ポケット内の徹底的な清掃(SRP)、フラップ手術による感染部位の除去、さらには再生療法によって歯槽骨の回復を促すことで、歯の保存を目指す治療が可能です。どんな状態でもすぐに「抜きましょう」とは言いません。あくまで患者様一人ひとりの状態に応じて、最も望ましい道を一緒に探していくことが重要です。
・進行度に応じた“最善策”を一緒に選ぶという考え方
重度の歯周病と一口に言っても、その進行具合や残っている歯の状態は人によってさまざまです。だからこそ、万人に同じ治療を行うわけではなく、「あなたにとっての最善策」を一緒に見つけていくという姿勢が大切になります。
「できるだけ歯を残したい」「しっかり噛めるようになりたい」「見た目を整えたい」——こうした思いを、私たちはしっかり受け止めます。そして、患者様の生活スタイルや希望に寄り添いながら、段階的な治療計画を立てていきます。
まずは、現在のお口の状態を正確に把握することから始めましょう。必要であれば精密検査を行い、その結果をもとに、“完治を目指すために何ができるか”を一緒に考えていくのが、私たちのスタイルです。悩みや不安は、そのままにせず、まずは一度ご相談ください。
3.「まずは“見えない進行”を知るための精密検査を」
・レントゲン・CTで“歯を支える骨”の状態を可視化
重度の歯周病は、表面だけを見てもその進行状況を正確に把握することはできません。本当の問題は、歯を支える「歯槽骨(しそうこつ)」がどれほど失われているかにあります。これを確認するために欠かせないのが、レントゲン撮影やCTスキャンです。
特にCTでは、顎の骨の厚みや高さ、歯根の周囲の状態を立体的に捉えることができ、通常のレントゲンでは見えにくい部分まで詳細に診断できます。これにより、どの歯が保存可能か、どこに炎症が集中しているかなどを、明確に把握することが可能です。
精密な画像診断があるからこそ、「この歯は抜かずに済む」「ここには再生療法が適応できる」といった治療方針を立てられるのです。
・歯周ポケット検査の数値が示す“歯ぐきのSOS”
もう一つ重要なのが、歯ぐきの状態を把握するための「歯周ポケット検査」です。これは、専用の器具で歯と歯ぐきの間の溝(=歯周ポケット)の深さを測定するもので、数値が大きいほど歯周病が進行していることを意味します。
一般的に、正常な歯周ポケットは1~3mmほどですが、重度になると6mm以上になることもあり、歯ぐきの中でかなりの炎症や骨吸収が進んでいると判断されます。この検査結果は、治療前のベースラインを知るうえでとても重要で、後の治療経過の評価にも用いられます。
また、出血の有無や歯の動揺度なども同時にチェックすることで、全体の歯周状態を立体的に診断することができます。
・精密診断なくして、“本当に必要な治療”は始まらない
歯周病の治療は、“とりあえず歯石を取る”だけでは済みません。本当に必要な治療を見極めるためには、精密な診断が必須です。例えば、歯石が原因なのか、噛み合わせの問題が影響しているのか、はたまた全身疾患や生活習慣が関係しているのか――それぞれの要因を見極めて、初めて効果的な治療が可能になります。
当院では、レントゲンやCT、歯周ポケット検査のほか、必要に応じて唾液検査や細菌検査も取り入れ、“今、どこで何が起きているか”を徹底的に見える化します。
これにより、「今すぐやるべきこと」「後回しにできること」「将来的なケア」が明確になり、無駄のない・納得できる治療プランを立てることができます。
「まずは自分の状態を知りたい」というだけでも大丈夫です。怖がらず、一度ご自身のお口の中を一緒に見てみませんか?
4.「重度歯周病の基本治療“歯石除去とSRP”」
・歯石が歯周病の温床になる仕組み
歯周病の進行を食い止めるために、まず最初に行うべきことが「歯石の除去」です。歯石は、歯の表面に付着したプラーク(細菌のかたまり)が石灰化して硬くなったものであり、その中には大量の歯周病菌が潜んでいます。
特に歯ぐきの下に入り込んだ「歯肉縁下歯石」は、炎症を引き起こし、歯ぐきの腫れや出血、そして歯槽骨の破壊を招く原因となります。そのままにしておくと、歯周ポケットがさらに深くなり、重度歯周病へと進行していくのです。
このように、歯石は歯周病の“温床”であり、まず取り除かなければ、その先のどんな治療も効果を発揮しにくくなってしまいます。
・SRP(スケーリング・ルートプレーニング)で徹底除去
重度歯周病の治療で基本となるのが、「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」と呼ばれる処置です。
「スケーリング」とは、歯の表面や歯ぐきの下に付着している歯石やプラークを、専用の器具(超音波スケーラーや手用スケーラー)で除去すること。「ルートプレーニング」は、歯根表面の汚染されたセメント質や細菌の付着を丁寧に取り除き、滑らかに仕上げて再付着を防ぐ工程を指します。
この2つを組み合わせることで、歯周病菌の温床を徹底的に排除し、歯ぐきが健康な状態へと回復する土台を整えます。治療後には出血や歯ぐきのひきしまりを感じることがありますが、これは改善のサインでもあります。
・根面までのクリーニングで“菌の再繁殖”を防ぐ
歯石を取ったからといって、それで治療が終わりではありません。根面のクリーニングまで丁寧に行うことで、歯周病菌が再び増殖しにくい環境をつくることが何より重要です。
特に重度の場合、歯根の奥深くまで歯石や細菌が入り込んでいることが多いため、歯科衛生士や歯科医師による熟練の手技が求められます。さらに、治療後もきちんとブラッシングや定期メインテナンスを継続することで、菌の再繁殖を防ぎ、歯周組織の安定化を図ることが可能です。
つまり、SRPは“単なる掃除”ではなく、歯を守り、再発を防ぐための基盤となる重要な治療なのです。重度であっても、ここから始めることで歯ぐきの状態は大きく改善する可能性があります。
5.「それでも治らない場合は“歯周外科”が有効」
・歯ぐきを開いて行う“フラップ手術”とは?
歯石除去やSRPなどの基本治療を行っても、炎症や出血、歯のグラつきが改善されない場合には、「歯周外科治療」が必要になることがあります。代表的なのが「フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)」です。
この手術では、麻酔をかけた上で歯ぐきを丁寧に切開し、歯根の奥深くや骨に付着した汚染物質や歯石を目視下で徹底的に除去します。通常のSRPでは届かない深部まで治療できるため、重度歯周病の進行を止める大きな効果が期待できます。
手術後は歯ぐきを元に戻して縫合し、数日〜1週間程度で抜糸します。痛みや腫れは数日で落ち着くことが多く、治療の成功率を高める確かな手段となります。
・“感染部位の直接除去”で完治に近づく治療法
フラップ手術の最大の特徴は、“直接見える状態で治療を行える”という点にあります。
これにより、炎症が起こっている歯周ポケットの奥に潜む細菌や死んだ組織など、原因となる感染源を根こそぎ除去することが可能となります。肉眼で確認しながら処置を進めるため、SRPでは限界のある部位にも確実なアプローチが可能です。
さらに、手術後には歯周ポケットが浅くなり、自分自身でのケアがしやすくなるというメリットもあります。再発のリスクを抑えるという意味でも、フラップ手術は非常に効果的な治療といえるでしょう。
・骨の再生を促す“再生療法”という選択肢も
フラップ手術とあわせて行われることのある高度な治療が、「歯周組織再生療法」です。
これは、重度歯周病によって破壊された歯槽骨や歯根膜といった支持組織を再生させることを目的とした治療法で、症例に応じてエムドゲインゲル(歯周再生用材料)や骨補填材などを用います。
再生療法は、抜歯せずに自分の歯を残すチャンスを広げる方法として注目されており、歯を支える骨の回復が見込めることで、将来的な安定性も高まります。
もちろん、すべてのケースに適応できるわけではありませんが、「抜歯しかない」と諦める前に、一度再生療法の可能性も含めてご相談いただくことをおすすめします。
歯周外科治療は、怖いイメージを持たれがちですが、歯を救うための前向きな手段であり、完治への大きな一歩となる治療法です。
6.「抜歯後の不安も解消、補綴治療で取り戻す“噛む力”」
・抜歯後に悩む“見た目”と“噛みづらさ”への対応
重度歯周病が進行してしまい、やむを得ず抜歯に至った場合、多くの方が最初に感じるのは「見た目が気になる」「しっかり噛めるのか不安」といった心理的・機能的な不安です。
歯を失うことは、ただの“1本の喪失”ではなく、その人の生活全体に大きな影響を及ぼします。特に前歯を抜歯した場合は審美面の変化が著しく、笑顔を見せることに消極的になったり、人前で話すことに自信を失ったりする方も少なくありません。
また、奥歯を失えば噛み合わせのバランスが崩れ、食事の際に片側でしか噛めなくなったり、咀嚼機能が低下することで消化器官に負担がかかったりと、全身の健康にも影響が及ぶ恐れがあります。
こうした問題にしっかりと対応するために、補綴治療(歯の欠損を補う治療)が必要不可欠です。
・インプラント・ブリッジ・義歯、それぞれの特徴
歯を失った部位を補う方法としては、インプラント・ブリッジ・義歯(入れ歯)の3つが主に挙げられます。それぞれの特徴を簡単にご紹介します。
・インプラント:人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を固定する方法。
自分の歯のようにしっかり噛めることが最大のメリットで、隣の歯を削る必要もなく、長期的な安定性があります。
・ブリッジ:両隣の歯を支えにして、欠損部分を橋渡しのように補う方法。
比較的費用を抑えて固定式の自然な見た目を得られますが、健康な歯を削る必要があるのがデメリットです。
・義歯(入れ歯):取り外し可能な装置で、広範囲の欠損にも対応可能。
保険適用内でも作成でき、費用面で優しい反面、違和感や安定性にやや課題が残ることもあります。
・審美性・耐久性・費用、あなたに合う方法を一緒に選ぶ
どの補綴方法が最適かは、歯の欠損範囲・骨の状態・ご予算・ご希望のライフスタイルによって異なります。
たとえば、「見た目に妥協したくない」という方にはインプラント、「手軽に始めたい」という方には義歯、「なるべく早く機能を取り戻したい」という方にはブリッジなど、目的に応じた選択肢が存在します。
当院では、治療の前にしっかりとカウンセリングを行い、メリット・デメリットを丁寧にご説明しています。
無理に高額な治療を勧めることはありません。
むしろ大切なのは、「あなたの生活に本当に合った補綴方法」を一緒に見つけること。
治療はゴールではなく、新しい生活のスタート地点です。だからこそ、しっかり噛めて、自信を持って笑える毎日を取り戻すためのパートナーとして、私たちは全力でサポートいたします。
7.「完治をめざすには“生活習慣”の見直しもカギ」
・食習慣・喫煙・ストレスが歯周病に与える影響
重度の歯周病を完治に近づけるためには、治療だけでなく日常生活の見直しが欠かせません。特に、食習慣・喫煙・ストレスといった生活習慣は、歯周病の進行や治療の成果に大きく関わってきます。
たとえば、糖質の多い食生活は、歯周病の原因菌が好む環境をつくってしまいます。ビタミンCやカルシウムが不足すると、歯ぐきの修復力や骨の代謝にも影響を及ぼし、炎症が長引きやすくなるのです。
また、喫煙は血流を悪くし、歯ぐきの治癒力を低下させるため、歯周病のリスクを2倍以上に高めると言われています。さらに、ストレスによって免疫力が下がると、歯周病菌に対抗する力が弱まり、炎症が治りにくくなることもあります。
つまり、生活のなかに潜む“悪化要因”を一つひとつ減らしていくことが、治療効果の最大化に直結するのです。
・“正しい歯みがき”だけでは不十分な理由
「歯みがきは毎日ちゃんとしているのに、なぜ歯周病が進行するの?」——このような疑問をお持ちの方も少なくありません。実は、自己流の歯みがきでは、磨き残しが多くなってしまうケースが非常に多いのです。
特に、歯と歯の間や歯ぐきの境目には、細菌が溜まりやすい“死角”が存在します。ここに磨き残しがあると、毎日歯みがきをしていても、歯周病菌は活動を続けてしまうのです。
また、硬すぎる歯ブラシや力を入れすぎたブラッシングは、かえって歯ぐきを傷つけ、炎症を悪化させる原因にもなります。
したがって、正しい歯みがきとは「磨いているつもり」ではなく、“効果的に磨けているか”が重要なのです。
・毎日の習慣を“治療の一部”にする大切さ
歯周病の治療は、歯科医院だけで完結するものではありません。むしろ、日々の生活そのものが“治療の継続”と考える必要があります。
たとえば、食後の正しいブラッシング、フロスや歯間ブラシの活用、規則正しい睡眠と食生活、ストレスを溜めない生活習慣——これらはすべて、治療効果を長持ちさせ、再発を防ぐ土台となります。
当院では、歯周病治療と並行して、ライフスタイルに合わせたセルフケア指導も行っています。歯ブラシの選び方や磨き方はもちろん、喫煙をやめるためのアドバイスや食事内容の見直しまで、トータルで患者様をサポートしています。
「こんなことが歯に影響するの?」と思うようなことが、実は大きな差を生むこともあります。重度歯周病だからこそ、治療と生活習慣をセットで考えることが、完治への近道になるのです。
8.「重度歯周病は“予防の再スタート”が完治への道」
・再発しないための“予防型通院”とは?
重度の歯周病を治療したあと、「これで一安心」と思われる方も多いかもしれません。しかし、歯周病は再発しやすい慢性疾患であり、完治をめざすためには“予防の再スタート”が何より大切です。
そこで重要になるのが、予防型の定期通院です。歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さを定期的にチェックし、再発の兆候があれば早期に対応する——これが、歯を守り続ける最も効果的な方法です。
歯周病は“サイレントディジーズ(沈黙の病気)”とも呼ばれるように、自覚症状がないまま進行することもあります。だからこそ、治療後に油断せず、予防歯科としての意識を持ち続けることが、真の完治に向けた重要なプロセスとなるのです。
・3ヶ月に1度のメインテナンスで維持する健康
治療後のメインテナンス頻度は、一般的には3ヶ月に1回が目安とされています。なぜこのタイミングなのかというと、プラーク(歯垢)や歯石が再形成され、歯周病菌が活性化し始めるのが約3ヶ月と言われているからです。
メインテナンスでは、専門的な機器を使った歯石除去やバイオフィルムの破壊、歯ぐきの状態の確認、必要に応じたブラッシング指導などが行われます。
これにより、口腔内を清潔な状態に保ち、“再発リスクを最小限に抑える”ことが可能になります。日々のセルフケアだけでは取りきれない汚れや炎症の兆候も、プロフェッショナルケアで的確に管理できます。
・歯科衛生士による“プロケア”の継続がカギ
予防の主役は、歯科医師だけではありません。むしろ、歯科衛生士による専門的なメインテナンスが、治療後の経過に大きく影響します。
当院では、患者様一人ひとりに専任の歯科衛生士が付き、お口の状態に応じたオーダーメイドのケアを実施しています。歯ぐきの状態やブラッシングの癖、生活習慣まで考慮し、再発を未然に防ぐためのアドバイスを継続的に行います。
また、定期的なプロケアを通して、患者様ご自身の“お口への意識”も高まります。これが歯周病予防の最大のカギです。一度ボロボロになったお口だからこそ、二度と同じ思いをしないために——私たちは全力でサポートいたします。
9.「実は“精神的ストレス”も治療の妨げに?」
・恥ずかしい・怒られそう…受診のハードル
「歯がボロボロで見せるのが恥ずかしい」「こんなになるまで放っておいた自分を責められそう」——重度の歯周病に悩む方の中には、そんな“感情の壁”によって受診をためらってしまう方が少なくありません。
実際に、長期間歯科を避けていた方ほど、恐怖や不安、羞恥心といったストレスが強くなる傾向にあります。結果として、症状がさらに悪化し、ますます来院しづらくなる…という悪循環に陥ってしまうケースも多く見られます。
けれども、私たちは決して過去を責めたりはしません。むしろ「ここまでよく頑張ってこられましたね」と声をかけたくなるのです。大切なのは、“今”をどう変えるかです。
・“患者様の気持ちに寄り添う歯科医院”を選ぶ意味
重度の歯周病治療において、技術や設備と同じくらい大切なのが“心のケア”です。歯科医院によっては、治療内容の説明や患者様への接し方に大きな差があります。
当院では、患者様の不安や恐怖心に寄り添う姿勢を大切にしています。どんな状態でも、まずは丁寧に現状を説明し、治療に対する選択肢をわかりやすくお伝えします。頭ごなしに否定したり、叱責したりすることは一切ありません。
また、治療を焦らせるようなこともありません。まずはカウンセリングでお話をうかがい、必要であれば段階的な治療計画を立てることで、無理なく取り組める環境を整えています。
・気軽な第一歩が“完治への扉”を開く
「相談だけでもいいのかな?」「とりあえず話を聞いてもらいたい」——そんな気持ちで構いません。最初の一歩を踏み出すこと自体が、治療の大きなスタートになります。
重度の歯周病だからこそ、抱えている不安は多いはずです。でもその分、改善したときの喜びもまた大きいもの。
気持ちに寄り添いながら、無理なく、段階的に。その道のりを、私たちが一緒に歩んでいきます。「怒られそう」ではなく「応援してもらえる場所」として、ぜひ安心してご来院ください。
10.「完治をめざすなら、今この瞬間が一番早いタイミング」
・重度歯周病は“自然には治らない”疾患
重度の歯周病は、進行性の疾患であり自然治癒することはありません。歯ぐきの腫れや出血が一時的におさまったとしても、根本的な原因である歯周病菌は活動を続け、知らぬ間に歯を支える骨が溶けていくことがあります。
そのため、「そのうち良くなるかも」「忙しいからまた今度」と先延ばしにしているうちに、歯を残す選択肢が少なくなることも少なくありません。今現在、違和感や不安がある方は、まさに“治療を始める最善のタイミング”に立っているのです。
・放置することで選択肢が減ってしまう前に
歯周病は“沈黙の病”といわれるほど、自覚症状が出にくいまま進行する病気です。気づいたときには、歯が揺れていたり、抜けそうになっていたりすることもあります。
しかし、早期に発見・治療ができれば、歯を残せる可能性も高まります。逆に、重度になればなるほど選べる治療法が限られ、抜歯や外科処置が避けられないケースも増えてしまいます。
「もっと早く治療していれば…」と後悔する前に、“今できること”を始めることが、未来の自分を守る第一歩です。
・あなたの歯を守るため、まずは相談してみませんか?
私たちは、どんな状態の方でも歓迎します。大切なのは、「自分の歯を大事にしたい」と思ったその気持ちです。
カウンセリングでは、歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さ、レントゲンやCTによる骨の確認など、現状を把握したうえで、今後の治療方針を一緒に考えていきます。
「いきなり治療が始まるのでは?」「高額な費用を請求されるのでは?」といった不安もあるかもしれませんが、当院では十分な説明とご納得いただいた上でしか治療は始めません。
あなたの不安に寄り添い、安心して通える場所であり続けることが、私たちの使命です。まずは、お話だけでも構いません。ぜひ一度、ご相談にお越しください。
東京都品川区YDC精密歯周病インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F
『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18
*監修者
*経歴
1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。
2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。
2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。
*所属
・ICOI国際インプラント学会 指導医
・ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター
・ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト
・日本口腔インプラント学会 会員
・日本顎顔面インプラント学会 会員
・国際審美学会 会員
・日本歯科審美学会 会員
・日本アンチエイジング歯科学会 会員
・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)
・CID Club (Center of Implant Dentistry)所属
・国際歯周内科研究会 所属
・5-D JAPAN 所属
・デンタルコンセプト21 所属
・インディアナ大学歯学部 客員 講師
・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員
・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー
・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒
・USC University of Southern California)センチュリー・クラブ
・プレミアム・メンバー
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